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科目別の判例

会社法・商法の重要判例

会社と株主、取締役、第三者の関係を整理し、意思決定の手続と責任の範囲を学びます。

最初は事案と結論を押さえ、次に裁判所が重視した事実を読みます。関連判例を比べるときは、適用された条文と手続の違いも確認しましょう。

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11件の判例

会社法・商法 ・ 2010-07-15

アパマンショップ事件|株式買取価格と取締役の経営判断

会社が事業再編の一環として別会社を完全子会社化するため、任意の合意で株式を買い取りました。株式評価の幅、再編の目的・効果、加盟店との関係、検討手続などの本件事情の下では、5万円で買い取る決定に善管注意義務違反はないとされました。

最高裁判所第一小法廷

会社法・商法 ・ 2007-08-07

ブルドックソース事件|差別的な新株予約権無償割当て

公開買付けに対抗するため、会社が株主総会の決議を経て、新株予約権の行使条件等で買付者を他の株主と異なる扱いにする無償割当てを行いました。新株予約権の無償割当てにも株主平等原則の趣旨は及びますが、株主共同利益を守る差別的取扱いが相当性を欠かない本件では、差止めは認められませんでした。

最高裁判所第二小法廷

会社法・商法 ・ 2006-04-10

蛇の目ミシン事件|脅迫への対応と取締役の義務

大量の株式を取得した者から、暴力団関連会社への売却等を示して要求を受け、取締役らが巨額の会社資金を融資名目で交付しました。警察への届出等の適切な対応を期待できる本件では、脅迫に応じた巨額支出の過失を否定できず、株主権行使回避の対価という利益供与の問題も生じました。

最高裁判所第二小法廷

会社法・商法 ・ 1969-11-26

取締役の第三者責任大法廷判決|他人任せの経営と任務懈怠

代表取締役が他の代表取締役等へ業務を任せきりにして不正や任務懈怠を看過し、第三者に損害が生じました。悪意・重過失による会社への任務懈怠と第三者の損害に相当因果関係があれば、直接損害だけでなく会社の損害を通じた間接損害についても責任を負うとされました。

最高裁判所大法廷

会社法・商法 ・ 1969-12-02

取締役会の招集通知漏れ|票数だけでは判断できない

取締役会の開催に際し一部の取締役へ通知がされず、その者が出席しないまま決議が行われました。一部取締役への招集通知を欠く決議は原則無効ですが、その者が出席しても結果に影響しないと認めるべき特段の事情があるときは有効とされました。

最高裁判所第三小法廷

会社法・商法 ・ 1992-12-18

取締役報酬の無報酬変更|総会決議と本人の同意

取締役の報酬について、株主総会が後から無報酬へ変更する決議をしました。取締役報酬を無報酬にする株主総会決議があっても、当該取締役が変更に同意しない限り、その報酬請求権は失われないとされました。

最高裁判所第二小法廷

会社法・商法 ・ 1985-12-20

全員出席総会の判例|招集手続がなくても決議が成立する条件

正式な招集手続を欠いた株主総会に全株主が出席しました。株主全員が開催に同意して出席した総会の決議は有効であり、代理出席では本人が議題を知って委任し、決議がその範囲内であること等が必要とされました。

最高裁判所第二小法廷

会社法・商法 ・ 1970-06-24

八幡製鉄政治献金事件|会社の目的と政治的行為

製鉄会社の代表取締役が政党へ寄附をしたことについて、株主が会社の目的の範囲外の行為であり、取締役に責任があるとして争いました。会社の社会的役割として合理的範囲内の政治献金は、目的の範囲や忠実義務との関係で直ちに違法とはならないとされました。

最高裁判所大法廷

会社法・商法 ・ 2014-01-30

福岡魚市場事件|取締役の賠償債務と遅延損害金

取締役の会社に対する損害賠償責任が争われ、賠償債務がいつ履行遅滞になるか、付すべき利率はどの法定利率かが最高裁で問題になりました。旧商法上の取締役の会社に対する賠償債務は履行請求を受けた時に遅滞となり、本件では旧民法の年5分が適用されるとされました。

最高裁判所第一小法廷

会社法・商法 ・ 1966-01-27

名板貸責任と重過失|営業主を誤認した相手方の保護

自分の名を使わせた営業について、取引相手が名板貸人を営業主と誤認し、責任を追及しました。名板貸人を営業主と誤認するについて重大な過失がある相手方に対しては、旧商法23条の名板貸責任を負わないとされました。

最高裁判所第一小法廷

会社法・商法 ・ 2000-07-07

野村證券損失補填事件|取締役の法令遵守義務

顧客への損失補填に関与した取締役の責任が株主代表訴訟で争われました。取締役の法令遵守義務にいう法令には会社を名宛人とする規定も含まれ、会社にその規定を違反させる行為も法令違反となるとされました。

最高裁判所第二小法廷