LLavaLex法律資格学習プラットフォーム

Case Brief

ブルドックソース事件|差別的な新株予約権無償割当て

ブルドックソース事件について、事案・争点・判断・射程を整理します。判決の結論を丸暗記せず、どの事実が判断を分けるかを具体例と確認問題から学べます。

更新日: 2026年10月24日

裁判所

最高裁判所第二小法廷

判決日

2007-08-07

引用

民集 第61巻5号2215頁(平成19(許)30)

判旨・学習上の位置づけ

事案:公開買付けに対抗するため、会社が株主総会の決議を経て、新株予約権の行使条件等で買付者を他の株主と異なる扱いにする無償割当てを行いました。買付者は差止めを求めました。 争点:新株予約権の無償割当てに株主平等原則の趣旨が及ぶか、買収防衛のための差別的取扱いに必要性・相当性があるかが問題です。多数決で承認されれば十分かという点も重要です。 判断:最高裁は、株主平等原則の趣旨が新株予約権の無償割当てにも及ぶとしつつ、企業価値や株主共同の利益を守るための差別的取扱いが直ちに原則違反になるとはしませんでした。株主総会の判断に重大な瑕疵があるか、手段の必要性と相当性があるかを検討し、本件では経済的補償等の事情も踏まえて差止めを認めませんでした。会社の経営陣が自己の地位を守るために任意の防衛策を採れるという判断ではありません。

射程

買収防衛策の可否は個々の設計、株主意思、必要性・相当性に依存します。本件と異なる補償条件や決定手続の事案へ結論だけを移さないようにします。新株予約権と通常の新株発行の差止め条文も区別します。 確認問題:総会の多数決で承認されれば買付者への差別は全て適法か。解答:決議の瑕疵、企業価値への危険、手段の必要性・相当性等がなお審査されます。

根拠条文・参考資料

資料の確認日:2026年10月24日