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Case Brief

蛇の目ミシン事件|脅迫への対応と取締役の義務

大量の株式を取得した者から、暴力団関連会社への売却等を示して要求を受け、取締役らが巨額の会社資金を融資名目で交付しました。善管注意義務・忠実義務違反について過失を否定できるか、株主権行使に関する利益供与に当たるか。

更新日: 2026年10月26日

裁判所

最高裁判所第二小法廷

判決日

2006-04-10

引用

平成15(受)1154/民集 第60巻4号1273頁

判旨・学習上の位置づけ

事案:大量の株式を取得した者から、暴力団関連会社への売却等を示して要求を受け、取締役らが巨額の会社資金を融資名目で交付しました。脅迫下でやむを得なかったとして責任を免れるかが問題となりました。 争点:善管注意義務・忠実義務違反について過失を否定できるか、株主権行使に関する利益供与に当たるか。 判断:裁判所が公表する裁判要旨は、次のとおりです。 「1 いわゆる仕手筋として知られるAが,大量に取得したB社の株式を暴力団の関連会社に売却するなどとB社の取締役であるYらを脅迫した場合において,売却を取りやめてもらうためAの要求に応じて約300億円という巨額の金員を融資金の名目で交付することを提案し又はこれに同意したYらの忠実義務,善管注意義務違反が問われた行為について,Aの言動に対して警察に届け出るなどの適切な対応をすることが期待できないような状況にあったということはできないという事情の下では,やむを得なかったものとしてその過失を否定することはできない。 2 会社から見て好ましくないと判断される株主が議決権等の株主の権利を行使することを回避する目的で,当該株主から株式を譲り受けるための対価を何人かに供与する行為は,商法(平成12年法律第90号による改正前のもの)294条ノ2第1項にいう「株主ノ権利ノ行使ニ関シ」利益を供与する行為に当たる。」 読み方:脅迫を受けた事実だけで免責せず、警察への届出等の適切な対応を期待できたかを確認します。現行会社法の規定と旧商法を区別します。確認問題:不当要求に従った会社支出はすべて経営判断として保護されるか。答え:いいえ。対応可能性と禁止規定を検討します。

射程

脅迫を受けた事実だけで免責せず、警察への届出等の適切な対応を期待できたかを確認します。現行会社法の規定と旧商法を区別します。確認問題:不当要求に従った会社支出はすべて経営判断として保護されるか。答え:いいえ。対応可能性と禁止規定を検討します。

根拠条文・参考資料

資料の確認日:2026年10月26日