株主総会の基本
株主総会は株式会社の意思決定機関です。ただし、会社に関するすべての事項を常に決められるわけではありません。会社法295条は、取締役会設置会社では法律と定款で定めた事項に限って決議できるとします。取締役会非設置会社では、会社の組織・運営・管理など、会社に関する一切の事項について決議できます。
具体例で考える
A社が取締役会設置会社で、株主が日々の商品仕入れを直接決議したいと考えたとします。その事項が法律・定款上の総会権限に含まれるかを確認する必要があります。定款変更や役員選任のような事項と、通常の業務執行とを同列に扱うことはできません。
判断するときの順序
- 会社の機関設計と定款を確認し、議案が株主総会の権限に属するかを判断する。
- 議決権を持つ株主、定足数、賛成数を議案の種類に応じて確認する。
- 招集・議案通知・議決権行使等に違反があれば、決議の取消しや無効等の問題を別に検討する。
例外・関連制度との区別
普通決議は309条1項、特別決議は同条2項が基本です。単に出席者の人数を数えるのでなく、議決権の数を基準にします。役員選任については341条の特則があり、定款で変更できる範囲も異なります。決議要件を「いつも過半数」と覚えると取り違えます。
確認問題
解答・解説:誤りです。295条2項により、法律で定めた事項と定款で定めた事項に限られます。非設置会社の規律と区別します。
よくある質問
定款変更も役員選任も同じ決議要件ですか。
異なります。定款変更は原則として309条2項の特別決議、役員選任は341条の要件などを確認します。