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逮捕と勾留の違い|身体拘束の手続と期間

逮捕と被疑者勾留の違い、48時間・24時間・72時間の関係、勾留の要件と原則的期間を整理。起訴後の勾留や刑罰の拘留との混同も解消します。

更新日: 2026年10月22日著者: LavaLex編集部

順番に学ぶ

論点・条文・判例を、つまずきやすい箇所を確かめながら読み進めます。

30秒でわかる結論

逮捕は捜査の初期に行う短時間の身体拘束で、勾留は裁判官の判断を経て引き続き身柄を拘束する処分です。逮捕されれば自動的に勾留されるわけではありません。

この記事の内容を3問で確かめる

「逮捕と勾留の違い」の基本を確認します。登録せずに解けて、1問ごとに解説と根拠を読めます。

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到達目標

  • ✓逮捕・被疑者勾留・被告人勾留を区別する
  • ✓送致と勾留請求の時間制限を整理する
  • ✓勾留理由と必要性を具体的に検討する

ひっかけポイント

  • !警察48時間と検察24時間を常に別々に満額使えると考えない
  • !逮捕後の勾留を自動的なものと考えない
  • !捜査上の勾留と刑罰としての拘留を混同しない

試験別重要度

S/A/B/Cは、各試験での学習優先度を示す目安です。出題年度や個別の学習状況に応じて補助的に使ってください。

逮捕と勾留は別の処分

逮捕は、犯罪を犯したと疑われる人を短時間拘束する手続です。通常逮捕は逮捕状によりますが、現行犯逮捕や緊急逮捕という類型もあります。その後も身柄拘束を続けるには、別途、検察官の勾留請求と裁判官の審査が必要です。「逮捕されたから20日間拘束される」と直結させるのは誤りです。

三つの時計を区別する

警察が逮捕した一般的な場合、警察は逮捕から48時間以内に、釈放するか、身柄を検察官へ送る手続をします。検察官が勾留請求する場合は、身柄受領から24時間以内であることに加え、逮捕から72時間以内という制限も守る必要があります。単に48に24を足すのではなく、実際の逮捕・受領時刻から両方を確認します。

勾留の要件

刑事訴訟法60条・207条により、罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由に加え、住居不定、罪証隠滅のおそれ、逃亡またはそのおそれという勾留理由と、勾留の必要性を検討します。犯罪の重さだけで結論を出さず、生活状況、証拠の状態、出頭の見込みなど具体的事情を当てはめます。

勾留の期間は段階ごとに異なる

被疑者勾留は勾留請求の日から原則10日間で、やむを得ない事由があれば原則として更に10日以内の延長が認められます。一部の事件には特別の延長規定があります。起訴後の被告人勾留は別の期間・更新の制度です。なお「拘留」は刑罰の名称であり、ここでいう「勾留」と異なります。

根拠条文と確認日

法令適用基準日・確認日:2026年10月22日。下記の根拠条文を基にした資格学習用の一般的解説です。事例と確認問題はLavaLexのオリジナルです。

よくある質問

勾留されなければ捜査は終わりますか。

終わるとは限りません。身柄を拘束せずに捜査する在宅事件もあり、身体拘束の要否と捜査・起訴の判断は別です。

例題で確かめる

まず自分で答えてから、解説を開いて確かめてください。下の確認カードは、内容を見直して自分の復習に保存できます。

最初に押さえること

逮捕と勾留は、それぞれ別の判断を要する身柄拘束です。逮捕の理由・必要性、送致と勾留請求の期限、勾留の理由・必要性を順に確かめます。

  1. 通常逮捕には犯罪の嫌疑と逮捕の必要性を検討し、裁判官の逮捕状による。軽微事件の制限にも注意する。
  2. 警察からは拘束開始後48時間以内に送致手続。検察官は受領後24時間以内、かつ拘束開始から72時間以内に勾留請求又は公訴提起をするのが原則。
  3. 被疑者勾留には嫌疑に加え、定住居の欠如、罪証隠滅のおそれ、逃亡のおそれのいずれかと、勾留の必要性を検討する。
  4. 起訴前勾留は請求日から原則10日。やむを得ない事由があれば、通常は通じて10日以内の延長。
効果
逮捕状があることだけで勾留が当然に認められるわけではなく、期限や要件を満たさない拘束は継続できません。
例外・注意点
206条のやむを得ない事情による時間制限の例外や、一定の犯罪に関する208条の2の再延長は別途要件を確認します。起訴前の保釈制度はなく、勾留取消し・執行停止・準抗告等を検討します。
通常逮捕と緊急逮捕との比較
通常逮捕は事前の逮捕状が原則です。緊急逮捕には、死刑・無期又は長期3年以上の拘禁刑に当たる罪について十分な嫌疑と緊急性が必要で、直ちに事後の令状請求をします。

事例で考える

Aは月曜午前9時に警察官に逮捕され、水曜午前9時に検察官へ送致された。検察官は「受け取ってから48時間ある」と考え、金曜午前9時に勾留請求した。特別な事情はない。

勾留請求は時間制限に適合するか。

答えと理由を見る

適合しません。検察官の段階は受領から24時間以内で、拘束開始から72時間も超えられません。

通常の期限は木曜午前9時までです。警察段階の48時間と検察段階の24時間を、いずれも48時間と取り違えています。

自分の言葉で説明する

逮捕された被疑者の家族が保釈金を用意した。起訴前に保釈請求できるか。

説明例を見る

起訴前の被疑者には保釈は認められません。勾留の理由・必要性等に応じ、勾留取消し、執行停止、準抗告等の適切な手段を検討します。

答案にするときの書き方

上の事例に対する短い記述例です。実際の答案では、設問に応じて他の要件や反対事情も検討します。

争点
検察官が受領から48時間後に行った勾留請求は期限内か。
判断の基準
警察送致事件の勾留請求は、原則として受領から24時間以内、かつ拘束開始から72時間以内に行う。
事実へのあてはめ
水曜午前9時の受領から24時間、月曜午前9時の拘束から72時間はいずれも木曜午前9時である。金曜の請求はこの両方を超える。
結論
通常の時間制限に適合せず、拘束をそのまま継続することはできない。

覚えておきたい問い

通常逮捕には何が必要で、逮捕状は誰が発するか。

答えを確かめる

犯罪の嫌疑と逮捕の必要性を検討し、裁判官が発する逮捕状で行います。逮捕時は原則として被疑者に令状を示します。

保存した内容を見る

警察送致事件の48・24・72時間を、どの時点から数えるか。

答えを確かめる

警察の送致手続は拘束開始から48時間以内。検察官の勾留請求は受領から24時間以内で、拘束開始から72時間を超えられません。

保存した内容を見る

逮捕の理由があれば、そのまま勾留できるか。

答えを確かめる

できません。勾留には嫌疑に加え60条所定の住居・罪証隠滅・逃亡に関する理由と、勾留の必要性を別に判断します。

保存した内容を見る

起訴前勾留の通常の期間と延長はどのくらいか。

答えを確かめる

勾留請求日から10日以内です。やむを得ない事由があれば通常は通じて10日以内の延長が可能です。208条の2の特則は別に確認します。

保存した内容を見る

緊急逮捕の対象犯罪と、その後の手続は何か。

答えを確かめる

死刑・無期又は長期3年以上の拘禁刑に当たる罪について十分な嫌疑と急速を要する事情が必要です。逮捕後直ちに裁判官の逮捕状を求め、発せられなければ直ちに釈放します。

保存した内容を見る

起訴前に保釈はできるか。身柄解放の手段はどう考えるか。

答えを確かめる

被疑者の保釈はできません。勾留取消し・勾留の執行停止や、勾留裁判に対する準抗告等を要件に応じて検討します。

保存した内容を見る

答案・記述式での使い方

まず捜査段階か起訴後かを示します。逮捕・送致・勾留請求の各時刻を押さえ、時間制限と、嫌疑・勾留理由・勾留の必要性を分けて検討します。

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