結果犯では、実行行為と死亡・傷害等の結果が法的につながるかを検討します。事実上の条件関係を確認した上で、介在事情も含む具体的な経過から結果を行為に帰属させられるかを考えます。
制度と判断の出発点
因果関係は、行為の後に結果が起きたという時間的な順序だけでは説明できません。その行為がなければ結果は生じなかったかを確認し、行為が持つ危険と現実の結果とのつながりを検討します。行為の危険性を抽象的な言葉で済ませず、何がどのように結果を生じさせたかを示します。
被害者の行動、第三者の行為、治療等が途中に入っても、それだけで因果関係が切れるわけではありません。元の行為の危険性、介在事情の異常性や独立性、結果への影響を事案に即して整理します。行為者が予想した経過と実際の経過が違う場合は、故意の問題も分けて検討します。
事例で確認する順番
- 実行行為、結果、両者の間に起きた出来事を時系列に整理する。
- 行為の危険と、介在事情が結果へ与えた影響を具体的に示す。
- 客観的な因果関係と、故意・過失の認定を分けて結論を書く。
具体例で考える
被害者を意識喪失させてから別の方法で殺害する計画で、最初の行為によって死亡していた場合を考えます。最初の行為が死亡を生じさせた経過と、一連の殺害行為として評価できるかを確認します。計画より早く死亡したという点だけで、因果関係や殺意が否定されるとはいえません。
区別しておきたい点
因果関係が認められることから、直ちに故意犯が成立するわけではありません。結果の認識・認容や過失、違法性阻却等は別の要件です。結果回避可能性を扱う過失論とも、どの段階の問題かを区別します。
確認問題
解答・解説:元の暴行の危険性、第三者の行為が入った経緯・独立性、結果への寄与を確認します。介在事情が存在するというだけで因果関係を否定せず、具体的な発生経過を評価します。
根拠条文・判例
よくある質問
暴行後に第三者の行為が加わって被害者が死亡しました。因果関係を判断する際、第三者の関与以外に何を確認しますか。
元の暴行の危険性、第三者の行為が入った経緯・独立性、結果への寄与を確認します。介在事情が存在するというだけで因果関係を否定せず、具体的な発生経過を評価します。