反対尋問による確認の機会を守る
Bが法廷で「Aから、被告人が窓を割ったと聞いた」と証言した場合を考えます。窓を割った犯人を証明するには、実際に見たというAの知覚・記憶・表現が正しいかを確かめたいところです。Bへの質問だけでは、Aの説明を直接検証できません。このような危険に対処するため、刑事訴訟法320条は伝聞証拠を原則として制限します。
要証事実から考える手順
- 証拠として提出される供述や書面を特定する。
- 証明しようとする事実を一文で書く。
- その立証に、元の供述内容が真実であることが必要かを考える。
- 伝聞に該当したら、321条以下の例外規定や326条の同意等を確認する。
同じ発言でも使い方で変わる
「明日、お前の店を壊す」と告げられたという証言を、脅迫的な発言がされた事実の証明に使う場合、実際に翌日店を壊すつもりだったかが真実である必要はありません。発言の存在自体を証明する使い方です。一方、「Aが、被告人が店を壊したと話した」という証言を犯人性の証明に使うなら、Aの説明内容の真実性に依存します。
例外と信用性は別に検討する
伝聞に該当しても、供述者や書面の種類に応じた法定の要件を満たせば証拠として使える場合があります。必要性や信用性の保障の要件は条文ごとに違い、供述者が不在というだけでは足りません。証拠として同意された書面等に関する326条も別に確認します。また、伝聞ではないという判断は証拠の信用性を保証するものではなく、証明力の評価は残ります。
根拠条文と確認日
法令適用基準日・確認日:2026年10月22日。下記の根拠条文を基にした資格学習用の一般的解説です。事例と確認問題はLavaLexのオリジナルです。
よくある質問
伝聞証拠とは、単に又聞きのことですか。
日常語の又聞きだけでは判断できません。本人の公判外供述でも問題となり得るため、立証目的と内容の真実性への依存を確認します。