理由提示の基本
処分の理由が示されると、相手方はなぜその判断になったかを理解し、不服申立てや訴訟を準備できます。行政庁に慎重で合理的な判断を促す役割もあります。単に「法律に違反したため」と告げれば常に十分というものではなく、基準と具体的事実から判断の筋道を把握できるかが問題になります。
具体例で考える
営業許可の申請を拒否されたAに、「要件を満たさない」とだけ通知された場合を考えます。どの要件にどの事実が適合しなかったのかが分からなければ、Aは補正や不服申立ての判断ができません。既存の営業許可を取り消す場面なら、同じ許可の問題でも14条による不利益処分の理由提示です。
判断するときの順序
- 申請に対する拒否か、すでにある権利・地位を制限する不利益処分かを分類する。
- 理由を処分と同時に示す原則と、書面での処分には書面の理由を要する規律を確認する。
- 適用除外・特別法・例外の有無と、提示された理由の具体性を検討する。
例外・関連制度との区別
8条には、法令上の要件や公にされた審査基準が数量的指標等で明確で、申請内容から不適合が明らかな場合の例外があります。14条の差し迫った必要による例外とは区別します。また、地方公共団体の条例・規則に根拠を置く処分には国の行政手続法の適用除外があるため、自治体の条例も確認します。
確認問題
解答・解説:誤りです。申請拒否には8条、許可取消しなどの不利益処分には14条を検討します。処分の分類が先です。
よくある質問
地方自治体の処分にも必ず国の行政手続法が適用されますか。
根拠が法律か条例・規則かなどによって異なります。行政手続法3条と自治体の行政手続条例を確認します。