行政行為は、行政庁が公権力を用いて具体的な権利義務等を規律する行為として整理されます。講学上の分類、行政手続法の適用、取消訴訟の対象となる処分性を分けて考えます。
制度と判断の出発点
許可は一般的な禁止を特定の場合に解除する行為、認可は私人の法律行為を補充して効力を完成させる行為、下命は一定の作為・不作為を命じる行為として整理されます。実定法の名称がこの分類と一致するとは限らないため、条文が与える法的効果から判断します。
行政行為には、公定力、不可争力、自力執行力等の効力が論じられますが、すべての処分が同じ効力を同じ範囲で持つわけではありません。特に、義務を命じる権限があることから直ちに強制執行まで認められるわけではなく、執行の法的根拠を別に確認します。
事例で確認する順番
- 行為の名ではなく、誰のどの権利義務をどう変えるかを確認する。
- 講学上の分類と、手続・訴訟で使われる処分の概念を区別する。
- 問題となる効力と、その根拠となる条文・制度を示す。
具体例で考える
営業を始めるための「許可」が問題となるとき、その名だけで判断せず、一般的禁止の解除なのか、新たな地位の設定なのかを条文から確かめます。営業停止命令に従わない相手へ行政庁が直ちに実力行使できるかは、命令の適法性とは別の問題です。
区別しておきたい点
行政指導は相手方の任意の協力を前提とします。ただし、勧告という名称なら処分性が常に否定されるわけではありません。法制度の下で生じる実際の効果を検討し、講学上の名称だけで訴訟の可否を決めないようにします。
確認問題
解答・解説:命令の権限とは別に、義務を強制的に実現する方法の法的根拠を確認します。命令が有効であることだけから、自力執行力が当然に認められるとはいえません。
根拠条文・判例
よくある質問
ある法律が行政庁に改善命令の権限を与えています。命令に従わない相手へ直接実力行使できるかは、何を追加して確認しますか。
命令の権限とは別に、義務を強制的に実現する方法の法的根拠を確認します。命令が有効であることだけから、自力執行力が当然に認められるとはいえません。