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刑訴標準

保釈の要件と判断|権利保釈・裁量保釈・勾留取消し

起訴後の身体拘束について、権利保釈の除外事由、裁量保釈の考慮事情、保証金と条件を整理します。勾留の理由がなくなる場合との違いも設例で確認します。

更新日: 2026年10月28日著者: LavaLex編集部

30秒でわかる結論

保釈は、勾留中の被告人について、勾留の効力を残したまま身体拘束を解く制度です。起訴前の被疑者には保釈制度は適用されません。刑訴207条1項ただし書を確認し、逮捕中・被疑者勾留中・起訴後を分けます。勾留の理由や必要がなくなったときに勾留そのものを取り消す87条とは出発点が違います。

到達目標

  • ✓保釈を検討できる時点を確かめる
  • ✓89条の除外事由と90条の判断を分ける
  • ✓設例の事実を条文の条件に対応させる

ひっかけポイント

  • !起訴前に保釈を使わない
  • !権利保釈の除外を裁量保釈の絶対禁止にしない

試験別重要度

S/A/B/Cは、各試験での学習優先度を示す目安です。出題年度や個別の学習状況に応じて補助的に使ってください。

起訴後の身体拘束について、権利保釈の除外事由、裁量保釈の考慮事情、保証金と条件を整理します。勾留の理由がなくなる場合との違いも設例で確認します。

保釈を検討できる時点を確かめる

保釈は、勾留中の被告人について、勾留の効力を残したまま身体拘束を解く制度です。起訴前の被疑者には保釈制度は適用されません。刑訴207条1項ただし書を確認し、逮捕中・被疑者勾留中・起訴後を分けます。勾留の理由や必要がなくなったときに勾留そのものを取り消す87条とは出発点が違います。

89条の除外事由と90条の判断を分ける

88条の請求があり89条各号に該当しなければ、裁判所は保釈を許さなければなりません。罪証隠滅については抽象的な可能性ではなく、疑うに足りる相当な理由が問題です。89条の除外事由がある場合も90条の裁量保釈を別に検討します。逃亡・罪証隠滅のおそれと、拘束継続による健康、経済、社会生活、防御準備上の不利益その他の事情を具体的に比較します。

許可・保証金・実際の釈放を区別する

裁判所は保釈を許す場合に保証金額を定め、住居制限など適当な条件を付すことができます。許可決定だけで直ちに外へ出られるとは限らず、原則として保証金納付後に執行されます。約束に反すれば必ず同じ処理になると丸暗記せず、96条の取消事由や保証金没取を確認します。保証金は罰金ではなく、出頭等を確保するための制度です。

区別して整理する

制度確認点
権利保釈請求と89条の除外事由
裁量保釈90条の具体的な不利益・危険
勾留取消し87条の勾留理由・必要の消滅

学習用の設例

学習用設例:起訴後に勾留されているAは、保釈請求に対し、関係者へ連絡できることが問題とされています。A側は接触を避ける具体策と入院治療の必要性を示しました。

まず起訴後の被告人であることを確認し、89条4号の相当な理由を事実から検討します。同号に該当するとしても結論を終えず、90条で危険の程度、条件による対応、治療等の不利益を検討します。提示された事情だけで許可を断定せず、勾留取消しの理由があるかは別に述べます。

確認問題

解答・解説:いいえ。権利保釈の除外と裁量保釈は別の判断です。90条の考慮事情を当てはめます。

答案に使う順序

  • 保釈を検討できる時点を確かめる
  • 89条の除外事由と90条の判断を分ける
  • 起訴前に保釈を使わない
  • 権利保釈の除外を裁量保釈の絶対禁止にしない

よくある質問

学習時に混同しやすい点は何ですか。

起訴前に保釈を使わない。権利保釈の除外を裁量保釈の絶対禁止にしない。

答案・記述式での使い方

まず起訴後の被告人であることを確認し、89条4号の相当な理由を事実から検討します。同号に該当するとしても結論を終えず、90条で危険の程度、条件による対応、治療等の不利益を検討します。提示された事情だけで許可を断定せず、勾留取消しの理由があるかは別に述べます。

根拠条文・参考資料

資料の確認日:2026年10月28日

次にやること

この論点は単独で暗記するより、条文・判例・関連論点とつなげて読むと定着しやすくなります。