法令に基づく申請に対して処分がされない場合や、拒否処分がされた場合に、処分をするよう求める訴訟です。不作為・拒否処分の区別と、行政事件訴訟法37条の3の併合提起を確認します。
制度の基本と判断の出発点
申請型義務付け訴訟は、法令に基づく申請又は審査請求をした者が、行政庁に一定の処分又は裁決をするよう求める訴訟です。単に行政に要望書を出しただけで当然にこの類型になるわけではありません。
相当の期間内に何らの処分・裁決もされない場合と、申請等を却下・棄却する処分・裁決がされた場合を分けます。後者では、その処分等が取り消されるべきか、又は無効・不存在かを検討し、拒否処分を残したまま矛盾する義務付けをしない構造となっています。
事例で確認する順番
- 法令に基づく申請等があるか、その申請者が誰かを確認する。
- 不作為か、拒否処分等が既にあるかを区別し、37条の3第1項の類型に当てはめる。
- 不作為の違法確認又は取消し・無効等確認の訴えとの併合提起を確認し、本案の義務付け要件へ進む。
具体例で考える
営業許可の適法な申請をしたAに、相当期間を経ても何の応答もない場合、Aは不作為の違法確認と申請型義務付けを併合して求めることを検討します。既に拒否処分があるなら、不作為ではなく、その拒否処分の取消し等と併せて構成します。
例外・区別しておくこと
非申請型にある「重大な損害」の要件を、申請型へそのまま持ち込みません。また、訴えが適法であることと、特定の処分をすべきことが法令上明らか等の本案要件を満たすことは別問題です。
確認問題
解答・解説:足りません。不作為の場面ではなく、拒否処分を取り除く取消し又は無効等確認の訴えとの併合を検討します。処分がない場合と、希望しない処分がある場合を区別します。
根拠条文・参考資料
よくある質問
許可申請への拒否処分があるのに、不作為の違法確認だけを併合すれば足りますか。
足りません。不作為の場面ではなく、拒否処分を取り除く取消し又は無効等確認の訴えとの併合を検討します。処分がない場合と、希望しない処分がある場合を区別します。