制度の役割と対象
訴訟救助は、訴訟の準備・追行に必要な費用を支払う資力がない等の者について、申立てにより費用の支払猶予等を認める制度です。民事訴訟法82条以下を読みます。費用を負担する最終的な当事者を決める規律や、弁護士費用の公的援助制度一般とは区別します。
判断の手順
- 必要な費用と、支払能力又は生活への著しい支障を確認する。
- 82条ただし書の「勝訴の見込みがないとはいえない」を確認する。
- どの審級について救助を求めるのかを明確にする。
- 83条以下の効力・取消し・費用回収等を別に検討する。
独自設例
【学習用設例】生活費で精一杯のAが貸金返還請求を予定しています。Aは「勝つことを確実に証明できなければ救助は認められない」と考えています。
当てはめと結論
82条は資力等の要件に加え、勝訴の見込みがないとはいえないときに限るとしています。勝訴の確実な保証を要求する表現ではありません。契約関係や主張・証拠の内容を示し、資力だけでも、勝てそうだというだけでも足りないことを整理します。救助の決定は審級ごとのため、第一審の決定が上級審にも当然に及ぶと説明しないようにします。
混同しやすい点と限界
救助は、相手方へ負担すべき費用を全て免除する制度ではありません。何の支払が猶予されるか、後に資力が回復した場合等を83条以下で確認します。
答案での使い方
資力、勝訴見込みに関する要件、審級、効力を順番に書きます。判決での費用負担の裁判とは判断時点と目的が違うことを明示します。
確認問題
解答・解説:いいえ。支払猶予等の効力と、最終的な費用負担・回収等は別に検討します。