現に犯罪を行い、又は行い終わった者は、令状によらず逮捕できる場合があります。犯罪・犯人の明白性、時間的接着性、準現行犯の列挙要件、軽微事件の制限を順に確認します。
制度の基本と判断の出発点
刑事訴訟法212条1項は、現に罪を行い、又は現に罪を行い終わった者を現行犯人とします。令状による事前審査なしに身体を拘束する例外なので、犯罪と犯人が明白であり、犯行との時間的・場所的なつながりを認められるかを具体的に検討します。
2項は、犯人として追呼されている、犯罪に用いたと思われる物を所持している等の列挙事由があり、罪を行い終わってから間がないと明らかに認められる者を現行犯人とみなします。列挙事由の一つがあるだけで、時間的要件が不要になるものではありません。
事例で確認する順番
- 212条1項の現行犯か、2項の準現行犯かを区別する。
- 犯罪・犯人の明白性、犯行からの時間、列挙事由を事実に対応させる。
- 213条の無令状逮捕と、217条の軽微事件の制限、私人による逮捕後の引渡しを確認する。
具体例で考える
犯行直後に被害者から追いかけられ、盗まれた物を所持する者を見つけた場合、212条2項の要件を検討します。同じ物を数日後に所持していたというだけでは、「罪を行い終わってから間がない」との要件を当然に満たすとはいえません。
例外・区別しておくこと
誰でも現行犯逮捕ができるという213条と、逮捕に必要な限度を超える実力行使が許されないことは両立します。私人が逮捕した場合は直ちに検察官又は司法警察職員へ引き渡す必要があります。
確認問題
解答・解説:それだけではなりません。列挙事由に加え、罪を行い終わってから間がないと明らかに認められる必要があります。物の所持と時間的接着性を分けて当てはめます。
根拠条文・参考資料
よくある質問
犯人と思われる物を持っていれば、犯行から長い時間が経過しても212条2項の準現行犯になりますか。
それだけではなりません。列挙事由に加え、罪を行い終わってから間がないと明らかに認められる必要があります。物の所持と時間的接着性を分けて当てはめます。