中止犯は、犯罪の実行に着手した者が自己の意思によって犯罪を中止した場合の必要的な減免を定めます。未着手の断念、障害による未遂、行為後の結果防止を区別して検討します。
制度と判断の出発点
43条本文の未遂犯の減軽は裁量的ですが、ただし書の中止犯では刑を減軽又は免除します。前提として実行の着手があり、既遂に至っていないことを確認します。計画だけを立てて断念した場合は、まず未遂の段階に至ったかが問題です。
自己の意思で中止したかは、断念のきっかけと行為者の判断を具体的に検討します。外部の事情がきっかけでも直ちに否定されるわけではなく、発覚や抵抗によって続行できなくなった場合等との区別が必要です。結果発生へ向けた行為を終えた後には、単に何もしないことではなく結果防止の措置が問題となります。
事例で確認する順番
- 実行の着手と、行為終了・結果発生の段階を確認する。
- 中止の動機と外部の事情を整理し、自己の意思と評価できるかを検討する。
- 必要な中止行為・結果防止を確認し、障害未遂との効果の違いを示す。
具体例で考える
Aが被害者に危険な行為をした後、自ら救急を要請し救命のために行動した場合を考えます。どの措置が必要で実際に何をしたか、結果がなぜ生じなかったかを確認します。後悔したという内心だけで、中止行為が完了したとは扱いません。
区別しておきたい点
中止の任意性と、結果防止のために何をすべきかは別の問題です。共犯事件では、自分が現場を去ったことだけで他の者の行為を含む危険が解消するわけではなく、全体の進行との関係を検討します。
確認問題
解答・解説:43条本文の障害未遂は減軽できるという裁量的減軽です。ただし書の中止犯が成立すると、刑を減軽又は免除する必要があります。成立要件と法的効果を併せて整理します。
根拠条文・判例
よくある質問
未遂に終わった二つの事件で、障害未遂と中止犯では刑の扱いがどう違いますか。
43条本文の障害未遂は減軽できるという裁量的減軽です。ただし書の中止犯が成立すると、刑を減軽又は免除する必要があります。成立要件と法的効果を併せて整理します。