制度の役割と対象
訴状審査では、訴えを審理するための記載等の不備を確認します。現行民事訴訟法137条は134条2項への違反について、相当期間を定めた補正命令と、補正しない場合の訴状却下を定めています。訴状の形式を整える判断と、請求に理由があるかという本案判断を区別します。
判断の手順
- 現行134条2項の必要的記載事項と提出された訴状を照合する。
- 不足を補正できるか、補正命令の内容・期間を確認する。
- 不補正の場合の訴状却下命令を137条で確認する。
- 却下命令への即時抗告と本案判決への上訴を区別する。
独自設例
【学習用設例】Aは支払を求める訴状を提出しましたが、誰に何の支払を求めるかが必要な形で記載されていません。裁判長から期間を定めて補正を命じられました。
当てはめと結論
この段階では、まず134条2項に照らして何が欠けるかを特定します。137条1項は相当期間を定めた補正命令を求め、補正しない場合には同条2項の訴状却下が問題になります。証拠が弱いという本案の問題を、当然に同条の記載不備と扱うことはできません。補正により請求の内容が明確になった後も、その当否は別に審理されます。
混同しやすい点と限界
古い条文の参照番号をそのまま使わないようにします。また、訴状却下と訴え却下、請求棄却は、対象・理由・裁判形式が異なるため、言葉を取り替えて用いません。
答案での使い方
不備の内容、補正機会、補正の有無、裁判形式を順に示します。現行法の条番号と、どの処分にどの不服申立てがあるかを確認します。
確認問題
解答・解説:いいえ。訴状の不備の補正に関する手続上の命令です。請求の当否の判断とは区別します。