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通常共同訴訟と必要的共同訴訟|一人の行為が他の人に及ぶか

複数人が同じ訴訟で争う場合、通常共同訴訟では各人の手続を独立させ、必要的共同訴訟では合一確定のため特別な規律が働きます。共同している人数だけで結論は決まりません。

更新日: 2026年10月24日著者: LavaLex編集部

30秒でわかる結論

複数人が同じ訴訟で争う場合、通常共同訴訟では各人の手続を独立させ、必要的共同訴訟では合一確定のため特別な規律が働きます。共同している人数だけで結論は決まりません。

到達目標

  • ✓複数人を同じ手続で審理できる38条の関係を確認する。
  • ✓権利関係と判決の効力から合一確定の必要性を検討する。
  • ✓39条又は40条を当てはめ、一人の行為の影響を示す。

ひっかけポイント

  • !実体法上の連帯債務があることは、直ちに必要的共同訴訟を意味しません。共同訴訟の要件を満たすかと、全員の結論を必ず揃える必要があるかは別の問いです。

試験別重要度

S/A/B/Cは、各試験での学習優先度を示す目安です。出題年度や個別の学習状況に応じて補助的に使ってください。

複数人が同じ訴訟で争う場合、通常共同訴訟では各人の手続を独立させ、必要的共同訴訟では合一確定のため特別な規律が働きます。共同している人数だけで結論は決まりません。

制度の仕組みと検討する要件

民訴法38条は権利義務の共通性や、事実上・法律上の原因の関連性等を共同訴訟の要件とします。通常共同訴訟には39条の独立原則が働き、一人の自白や不出頭等が当然に他の共同訴訟人を拘束するわけではありません。複数人をまとめて審理する便宜と、各人の権利義務の判断は区別します。

訴訟の目的を全員について合一に確定すべき場合は40条の必要的共同訴訟となり、一人の訴訟行為は全員の利益において効力を生じるなどの特則があります。全員が当事者になる必要のある固有必要的共同訴訟と、別々にも提訴できるが共同した場合に統一を求める類似必要的共同訴訟の区別も、当事者の範囲を考える際に役立ちます。

判断の順序

  1. 複数人を同じ手続で審理できる38条の関係を確認する。
  2. 権利関係と判決の効力から合一確定の必要性を検討する。
  3. 39条又は40条を当てはめ、一人の行為の影響を示す。

事例へのあてはめ

同じ交通事故について、被害者が運転者と使用者を共同被告として損害賠償を求める場合、通常共同訴訟の独立原則を出発点にします。運転者が過失を認めたからといって、その陳述が当然に使用者も拘束するわけではありません。別の当事者の陳述が証拠評価等に与える影響と、自白の拘束力も分けます。

混同しやすい点

実体法上の連帯債務があることは、直ちに必要的共同訴訟を意味しません。共同訴訟の要件を満たすかと、全員の結論を必ず揃える必要があるかは別の問いです。

確認問題

解答・解説:なりません。39条の独立原則により、一人の訴訟行為は原則として他の共同訴訟人に影響しません。全員について合一確定が求められる必要的共同訴訟の40条とは異なる規律です。

根拠となる一次資料

よくある質問

通常共同訴訟で一人の被告が請求原因事実を自白した場合、その自白だけで他の被告も同じ事実を争えなくなりますか。

なりません。39条の独立原則により、一人の訴訟行為は原則として他の共同訴訟人に影響しません。全員について合一確定が求められる必要的共同訴訟の40条とは異なる規律です。

例題で確かめる

まず自分で答えてから、解説を開いて確かめてください。下の確認カードは、内容を見直して自分の復習に保存できます。

最初に押さえること

複数の者が一つの訴訟で争う場合、まず共同訴訟ができるかを確認し、次に全員について合一の結論が必要かを考えます。通常共同訴訟、必要的共同訴訟、補助参加では一人の行為の効力が異なります。

  1. 38条の共同訴訟の要件と請求の関係を確認する。
  2. 40条の合一確定を要する場合かを判断する。
  3. 誰のどの行為か、利益・不利益の方向、他の者への効力を整理する。
効果
通常共同訴訟では39条により各人の訴訟行為等は原則として他の者に影響しません。必要的共同訴訟では、一人の行為の効力、中断・中止等について40条の特則が働きます。
例外・注意点
共同で訴えているという形式だけで、必要的共同訴訟にはなりません。補助参加では参加者は一方を補助する立場にあり、被参加人と抵触する行為には45条2項の制約があります。
補助参加との比較
共同訴訟人は請求の当事者として争いますが、通常の補助参加人は一方当事者を助けます。参加したことで本来の当事者を置き換えたり、被参加人の意思に常に優越したりするわけではありません。

事例で考える

AはB・Cを通常共同訴訟の共同被告として訴えました。Bは主要事実を自白しましたが、Cは同じ事実を争っています。

Bの自白は、そのままCの自白と同じ拘束力を持ちますか。

答えと理由を見る

持ちません。通常共同訴訟人の独立により、Bの行為は原則としてCに影響しません。

設例は通常共同訴訟なので39条を適用します。Bの自白という訴訟行為を、否認しているC自身の自白のように扱うことはできません。証拠資料をどう評価するかという問題と、訴訟行為の効力の拡張も区別します。

自分の言葉で説明する

補助参加との違いを、自分の言葉で説明してください。

説明例を見る

共同訴訟人は請求の当事者として争いますが、通常の補助参加人は一方当事者を助けます。参加したことで本来の当事者を置き換えたり、被参加人の意思に常に優越したりするわけではありません。 共同で訴えているという形式だけで、必要的共同訴訟にはなりません。補助参加では参加者は一方を補助する立場にあり、被参加人と抵触する行為には45条2項の制約があります。

答案にするときの書き方

上の事例に対する短い記述例です。実際の答案では、設問に応じて他の要件や反対事情も検討します。

争点
Bの自白は、そのままCの自白と同じ拘束力を持ちますか。
判断の基準
複数の者が一つの訴訟で争う場合、まず共同訴訟ができるかを確認し、次に全員について合一の結論が必要かを考えます。通常共同訴訟、必要的共同訴訟、補助参加では一人の行為の効力が異なります。
事実へのあてはめ
設例は通常共同訴訟なので39条を適用します。Bの自白という訴訟行為を、否認しているC自身の自白のように扱うことはできません。証拠資料をどう評価するかという問題と、訴訟行為の効力の拡張も区別します。
結論
持ちません。通常共同訴訟人の独立により、Bの行為は原則としてCに影響しません。

覚えておきたい問い

38条で共同訴訟ができることと、必要的共同訴訟は同じですか。

答えを確かめる

38条は権利義務が共通の場合や同一の事実上及び法律上の原因に基づく場合等の共同訴訟を認める。共同して審理できることと、全員について必ず同じ結論にしなければならないことは別に検討する。 38条は共同訴訟ができる場合を定めるが、すべてに合一確定を要求するわけではない。40条の必要的共同訴訟に当たるかは、訴訟の目的が全員について合一にのみ確定すべきかという別の基準で判断する。

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通常共同訴訟人の一人の自白は他の者を拘束しますか。

答えを確かめる

通常共同訴訟では一人の訴訟行為は原則として他の共同訴訟人に影響を及ぼさない。Bの自白を、否認しているC自身の自白と同じ扱いにはできない。訴訟行為の効力と証拠資料の評価は区別する。 39条は通常共同訴訟人の独立を定める。一つの手続で審理されていることだけで、一人の自白や欠席等を他の共同訴訟人にも同じように及ぼすことはできない。必要的共同訴訟の特則と区別する。

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必要的共同訴訟で一人の行為が効く方向は何ですか。

答えを確かめる

40条1項は合一確定が必要な場合に、一人の行為を全員の利益の方向にのみ効力あるものとする。一人の不利益な行為で他の者の防御を失わせないよう、通常共同訴訟の独立の原則とは異なる規律を置く。 40条1項は一人の行為が全員の利益においてのみ効力を生ずるとする。不利益な自白を、争う他の共同訴訟人にも当然に及ぼすのはこの規律に反し、合一確定のための取扱いを逆にしている。

保存した内容を見る

必要的共同訴訟の一人の中断原因は全員に及びますか。

答えを確かめる

40条3項は合一確定が必要な事件の一部だけで手続が進まないよう、一人についての中断・中止を全員に及ぼす。通常共同訴訟の各人の独立とは異なり、手続全体をそろえて進めるための規律である。 40条2項は一人に対する相手方の訴訟行為が全員に効力を生ずると定める。共同訴訟人自身の行為についての利益の原則と、相手方の行為の効力を区別し、通常共同訴訟の独立と混同しない。

保存した内容を見る

通常の補助参加の利益と、被参加人に抵触する行為の効力を説明してください。

答えを確かめる

42条は訴訟結果について利害関係を有する第三者の補助参加を認める。単に一方に好意があるというだけでなく、訴訟結果と参加者の法的地位との関係を確認する。Dが当然に本来の請求の当事者に置き換わる制度ではない。 45条2項は補助参加人の行為が被参加人の行為と抵触するときに、その効力を否定する。被参加人を補助する立場からの制約であり、共同訴訟人として独立に訴訟を追行する場合と区別する。

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答案・記述式での使い方

39条又は40条を当てはめ、一人の行為の影響を示す。

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