本訴で請求を争うだけの場合と、被告が反訴で独立した請求をする場合を分けます。関連性、提起時期、管轄、遅滞の条件を146条から確認します。
防御と独立した請求を区別する
被告が「借りていない」「既に弁済した」と争うのは本訴への防御です。他方、原告に自分への金銭支払などを命じる判決を求めるには、原則として独立した請求が必要です。反訴は、被告が原告を相手に、本訴の係属する裁判所へ提起する訴えです。相殺の抗弁も、被告への支払を命じる判決を当然に求めるものではありません。
146条の関連性と提起時期を確認する
反訴の請求は本訴の目的である請求又は防御方法と関連し、口頭弁論終結までに提起することを要します。関連性があれば必ず許されるわけではなく、他の裁判所の専属管轄や著しい手続遅滞を検討します。合意による専属管轄の扱いや知的財産事件の特則は条文の例外を確認します。日本の国際裁判管轄がない場合の146条3項の条件も通常の国内管轄と分けます。
控訴審の特則と請求の処理を確認する
反訴には訴えに関する規定が適用されます。請求の趣旨と原因を示し、本訴の棄却だけでなく、誰に何を求めるかを特定します。控訴審で反訴を提起する場合は300条の相手方の同意等を確認します。本訴が取り下げられた際の反訴取下げについて261条2項ただし書があることも、本訴と反訴が別の請求であることと結び付けて理解します。
区別して整理する
| 方法 | 裁判所に求めること |
|---|---|
| 請求原因の否認・抗弁 | 本訴請求の棄却 |
| 相殺の抗弁 | 自働債権の限度で本訴を排斥 |
| 反訴 | 被告自身の請求についての判決 |
学習用の設例
学習用設例:AがBに代金100万円を請求しています。Bは同じ取引の債務不履行で150万円の損害が出たとし、相殺だけでなく超過50万円の支払も求めたいと考えています。
相殺で本訴を排斥することと、超過分の支払を求めることを分けます。給付判決を求める請求は反訴として構成し、本訴又は防御方法との関連性、終結前か、管轄と遅滞の条件を検討します。同じ取引であることだけで全ての手続条件を満たすとしません。
確認問題
解答・解説:いいえ。相殺の抗弁は本訴への防御です。自分への給付を命じる判決を求めるには反訴など独立の請求を検討します。
答案に使う順序
- 防御と独立した請求を区別する
- 146条の関連性と提起時期を確認する
- 相殺の抗弁だけで超過額の給付を求めない
- 控訴審の同意等の特則を確認する
よくある質問
学習時に混同しやすい点は何ですか。
相殺の抗弁だけで超過額の給付を求めない。控訴審の同意等の特則を確認する。