憲法13条を根拠に新しい権利を論じるときは、「幸福のために必要」という説明を超えて、保護すべき具体的な利益を特定します。個人の尊重との結び付きと、制約の内容を示します。
制度と判断の出発点
13条は個人の尊重と、生命・自由・幸福追求に対する権利の尊重を定めます。明文の権利だけでは扱い切れない利益についても、人格的な利益との関係から保障が検討されます。ある行為が望ましいことと、それが憲法上の権利として保障されることは同じではありません。
保護する利益を広い言葉だけで表すと、制約の有無や強さを判断できません。私生活上の情報の収集・保存・提供、身体への介入、個人的な選択への干渉など、どの行為の何が問題かを具体化します。既に別の条文で保障される権利との関係も整理します。
事例で確認する順番
- 問題となる行為や情報と、本人が守りたい利益を特定する。
- 人格的な利益や個人の尊重との関係から、13条の保障を説明する。
- 具体的な干渉の方法・程度と目的を比較し、制約の可否を判断する。
具体例で考える
行政機関が個人情報を扱う事例では、「自己情報コントロール権がある」と書いて終えません。何の情報を、誰が、どの目的で収集し、誰へ渡すのかを分けます。公表を受けない利益と、本人が情報の利用方法を決める利益を同一視しないようにします。
区別しておきたい点
学説上使われる権利名と、個別の最高裁判決が明示した保障内容は区別します。新しい権利の名称だけで確立した判例法理と断定せず、判決が扱った利益と事案に戻って説明します。
確認問題
解答・解説:そうとはいえません。保護を求める利益の内容、個人の尊重との関係、他の権利規定との関係を示し、その上で具体的な制約の審査を進めます。
根拠条文・判例
よくある質問
13条を挙げれば、本人が希望するあらゆる行動が同じ強さで憲法上保障されますか。
そうとはいえません。保護を求める利益の内容、個人の尊重との関係、他の権利規定との関係を示し、その上で具体的な制約の審査を進めます。