捜索場所の記載と差し押さえる物の記載を分け、令状の示す範囲、事件との関連性、必要性を確認します。電子データの取得方法も物の差押えと区別します。
何をどこで探せるのかを分ける
捜索は目的物の発見のために人・場所・物を調べる処分で、差押えは証拠物等の占有を取得する処分です。捜索令状があるから見つけた全ての物を差し押さえられるわけではありません。218条・219条を手がかりに、被疑事実、捜索対象、差し押さえるべき物の記載をそれぞれ読みます。
記載と必要性の両方を具体化する
222条1項が準用する99条・102条などに沿い、物が事件の証拠又は没収対象としてどのように関係するかを説明します。場所の令状で建物内の第三者の身体まで当然に捜索できる、と拡張してはいけません。ある容器を開ける必要がある場合も、目的物が入る大きさか、どこにあったかなど、令状の対象との関係を具体的に示します。
媒体とデータ取得の処分を区別する
端末そのものの差押え、記録媒体の複写などを経る差押え、電磁的記録提供命令は、同じ名前の処分ではありません。最新の218条・222条を確認し、どの権限と手続による取得かを特定します。「端末があるから接続先の全情報も取得可能」とは扱わず、令状の記載、対象となる記録、必要な許可や実施方法を別に検討します。
区別して整理する
| 段階 | 問い |
|---|---|
| 捜索の入口 | どの人・場所・物が令状の対象か |
| 発見した物 | 差押対象の記載と事件に対応するか |
| 実施方法 | 必要な処分か、別の許可を要するか |
学習用の設例
学習用設例:会社の事務室を捜索する令状に「当該取引の請求書」とあります。捜査官は当該取引の請求書の束と、無関係な従業員の私的な日記を発見しました。
事務室を探せることと、各物を差し押さえられることを分けます。請求書は令状の記載との対応と必要性を検討します。日記は同じ室内にあっただけでは足りず、被疑事実との関係と差押対象の範囲を説明できるかが問題です。別件の嫌疑だけで元の令状の範囲を広げません。
確認問題
解答・解説:いいえ。場所の範囲と物の範囲は別です。差押対象の記載、事件との関連性、必要性を確認します。
答案に使う順序
- 何をどこで探せるのかを分ける
- 記載と必要性の両方を具体化する
- 捜索対象と差押対象を混同しない
- 電子データの取得方法を一律に扱わない
よくある質問
学習時に混同しやすい点は何ですか。
捜索対象と差押対象を混同しない。電子データの取得方法を一律に扱わない。