判例を比較する
既判力と別の制限|一部請求・相殺・基準時後の権利行使
同じ紛争を後で争えるかを、判決の対象・基準時・信義則・矛盾判断の防止に分けて整理します。
更新日:2026年10月28日 LavaLex編集部
結論を分ける事情
| 判例 | 中心の問題 | 混同を避ける点 |
|---|---|---|
| 明示的一部請求 | 既判力の客観的範囲 | 残部へ及ばない原則と後訴の許否を分ける |
| 敗訴後の残部請求 | 信義則による後訴の制限 | 既判力の拡張という説明にしない |
| 別訴債権による相殺 | 重複審判・矛盾判断の防止 | 通常の残部請求とは場面が異なる |
| 基準時後の建物買取請求 | 後の権利行使と確定判決 | 行使時期だけで処理せず制度の性質を見る |
比較するときの読み方
既判力とは何かをまず押さえ、どの権利について、いつの状態が確定したかを特定します。その範囲に入らないとしても、信義則や別の訴訟規律の検討が必要なことがあります。
一部請求と相殺は、どちらも一つの債権が複数の訴訟へ現れる可能性がありますが、同じ理由で結論が決まるわけではありません。各手続の対象と判断の効力を確認します。
混同しやすい点
- 既判力が及ばなければ後訴は常に許される、とはいえません。
- 基準時後に行使したという事実だけで既判力との関係を終えません。
事実を変えて考える
一部請求で敗訴した後の訴えを検討するなら、残部に既判力が及ぶという一言で処理せず、明示の有無と信義則による制限を段階的に検討します。
原文を確認する
各判例の裁判年月日・事件番号と根拠条文を確かめ、裁判所が示した一般的な基準と、その事件の具体的な事実への判断を分けて読みましょう。引用元の資料は下にまとめています。
根拠条文・参考資料
資料の確認日:2026年10月28日