LLavaLex法律資格学習プラットフォーム

Law Article

民法145条の解説|時効の援用と正当な利益を有する者

時効期間が過ぎたことと、裁判所が時効に基づいて裁判できることは別です。援用が必要であること、消滅時効を援用できる者の範囲、放棄との違いを条文から確認します。

更新日: 2026年10月25日

条文

民法145条

時効は、当事者(消滅時効にあっては、保証人、物上保証人、第三取得者その他権利の消滅について正当な利益を有する者を含む。)が援用しなければ、裁判所がこれによって裁判をすることができない。

条文の読み方と具体例

145条は、当事者が援用しなければ、裁判所は時効によって裁判をすることができないと定めます。期間が経過したか、完成猶予・更新がないかという時効完成の判断と、時効の利益を受ける意思を示す援用を区別する必要があります。裁判所が期間の経過だけを理由に、当事者の援用なしで時効による処理をすることはできません。 消滅時効についての当事者には、保証人、物上保証人、第三取得者その他、権利の消滅について正当な利益を有する者が含まれます。主債務者だけに限定されません。一方で、単に関係者である、又は債務者の資力が増えると経済的に得をするといった事情だけから、誰でも援用できると広げるものではありません。 例えば主債務の消滅により保証責任への影響を受ける保証人は、条文上援用できる者に含まれます。物上保証人は自分の財産を他人の債務の担保に供した者であり、通常の保証人と責任の形は異なりますが、145条の列挙をそれぞれ確認します。 時効の援用と時効利益の放棄は方向が異なり、146条は時効の利益をあらかじめ放棄できないと定めます。確認問題:時効を援用できるのは主債務者だけか。答え:いいえ。保証人等、消滅について正当な利益を有する者も含まれます。

2026年10月26日にe-Gov掲載条文と照合。旧法下の教材・判例は適用時点を分けて確認します。

試験別重要度

S/A/B/Cは、各試験での学習優先度を示す目安です。出題年度や個別の学習状況に応じて補助的に使ってください。

根拠条文・参考資料

資料の確認日:2026年10月25日