Law Article
民法107条|代理権濫用を無権代理とみなす要件
代理権の範囲内の行為でも、代理人が自己又は第三者の利益を図る目的を持ち、相手方がその目的を知り又は知ることができた場合は、無権代理とみなされます。
更新日: 2026年10月22日
条文
民法107条
代理人が自己又は第三者の利益を図る目的で代理権の範囲内の行為をした場合において、相手方がその目的を知り、又は知ることができたときは、その行為は、代理権を有しない者がした行為とみなす。
条文の読み方と具体例
代理権の範囲内の行為でも、代理人が自己又は第三者の利益を図る目的を持ち、相手方がその目的を知り又は知ることができた場合は、無権代理とみなされます。 形式的に代理権があることが前提なので、初めから代理権がない事例や、権限そのものを超えた事例と区別します。代理人の図利目的は、代金の流用計画や取引の経過等から確認します。 相手方の認識も独立の要件です。本人に損失が出たから、又は代理人が内心で不正を考えたからというだけでは足りません。相手方に何が分かり、何を確認できたのかを具体的に検討します。 効果は絶対的な無効ではありません。本人が追認しない限り効果が帰属しないという113条以下の構造につながります。旧法判例が心裡留保の規定の類推適用で処理した問題を、現行法では107条の明文に沿って説明します。
条文は確認日時点のe-Gov法令APIから取得。個別事例では適用時点の法令・経過措置も確認します。
根拠条文・参考資料
資料の確認日:2026年10月22日
順番に学ぶ
論点・条文・判例を、つまずきやすい箇所を確かめながら読み進めます。