確認訴訟は権利関係を確定することで紛争を解決する手段です。確認対象の選び方、確認判決という方法の適切さ、現時点で判決を得る必要性から確認の利益を検討します。
制度の仕組みと検討する要件
確認判決は強制執行によって給付を実現する判決ではなく、権利関係の存否を確定する判決です。そのため原告の権利・法的地位に現実の不安や危険があり、その除去のため当事者間で確認判決を得ることが有効・適切かを検討します。抽象的な法解釈や将来の仮定について意見を求める制度ではありません。
対象選択、方法選択、即時確定の必要性という視点を具体的事情に当てはめます。過去の法律関係でも現在の紛争を解決するため適切な場合があり、現在の関係だから常に利益があるわけでもありません。法律関係でなく文書の成立の真正を対象とする訴えは民訴法134条に特則があります。
判断の順序
- 原告のどの権利又は法的地位に不安が生じているか示す。
- 被告との間で何を確認すれば不安を除けるか特定する。
- 給付訴訟等との比較と、現在確認する必要性を検討する。
事例へのあてはめ
BがAに「借金100万円が残っている」と繰り返し請求し、Aが完済したと主張する場合、Aの債務不存在確認は紛争解決の手段となり得ます。他方、Bが既に請求を撤回し将来も請求しない事情が明確なら、現時点で確認を求める必要性を具体的に検討します。単なる気掛かりの強さではなく法的地位の不安が問題です。
混同しやすい点
確認の利益は請求内容が正しいかを決める本案判断と異なります。「債務が存在しないと認められない」ことと「確認訴訟を行う利益がない」ことは、棄却と却下の違いにつながります。
確認問題
解答・解説:ありません。現在の法律関係というだけでは足りず、原告の法的地位に現実の不安があり、確認判決がその除去に適切であることを検討します。訴えの対象と、即時確定を求める事情を示す必要があります。
根拠となる一次資料
よくある質問
現在の権利関係を確認対象にすれば、具体的な紛争がなくても必ず確認の利益がありますか。
ありません。現在の法律関係というだけでは足りず、原告の法的地位に現実の不安があり、確認判決がその除去に適切であることを検討します。訴えの対象と、即時確定を求める事情を示す必要があります。