連帯債務では、債権者が各債務者に全額の履行を求められることと、債務者同士の最終的な負担割合を分けます。一人に生じた事由が他の債務者へ及ぶかも、事由ごとに確認します。
制度の仕組みと検討する要件
436条は、連帯債務の債権者が、全債務者又はその一人若しくは数人に対し、全部又は一部の履行を同時又は順次に請求できるとします。内部の負担割合が2分の1だから、債権者も各人へ半額しか請求できないという関係ではありません。
441条は、更改、相殺、混同に関する規定等で定める場合を除き、一人の連帯債務者に生じた事由が他の債務者へ影響しないことを原則とします。請求や免除などについて、旧法の絶対効の説明をそのまま当てはめないようにします。別段の意思表示が認められる場面も条文で確認します。
442条では、一人の連帯債務者が自己の財産で共同の免責を得た場合、他の債務者にその負担部分に応じた求償を認めます。弁済額が自己の負担部分を超えたかどうかだけで求償を否定せず、現行条文の比例的な計算を用います。弁済前後の通知や無資力者の負担も、追加事情があれば別に検討します。
判断の順序
- 債権者が請求できる相手と金額を確認する。
- 各債務者の内部負担割合を確定する。
- 一人の弁済・免除等による外部の効力と求償を分ける。
事例へのあてはめ
AとBが各2分の1を負担する100万円の連帯債務を負う場合、債権者CはAへ100万円全部を請求できます。Aが自分の財産から40万円を支払って共同の免責を得たなら、442条によるBへの求償は、自己の負担部分50万円を超えていないという理由だけでは否定されません。40万円のうちBの負担割合に当たる額を検討します。
混同しやすい点
債権者への履行義務と、弁済後の求償は相手方が異なります。また、連帯保証では主債務と保証債務という関係があるため、連帯債務の内部負担をそのまま当てはめることはできません。
確認問題
解答・解説:されません。内部負担割合は債権者に対する履行義務をその割合へ限定しません。債権者への支払と、他の連帯債務者への求償を分けて考えます。
根拠となる一次資料
よくある質問
負担割合が各2分の1の連帯債務者Aは、債権者から全額請求されても、自分の負担部分の支払だけで常に免責されますか。
されません。内部負担割合は債権者に対する履行義務をその割合へ限定しません。債権者への支払と、他の連帯債務者への求償を分けて考えます。