公共施設の利用を拒否する場面では、集会の自由と施設管理の必要性が問題となります。主張への反対や抽象的な混乱の予想だけでなく、危険を裏付ける具体的な事情を確認します。
制度と判断の出発点
憲法21条は集会の自由を保障します。公の施設が集会に利用される仕組みを持つ場合、使用不許可は表現活動の機会を失わせるため、施設管理者の都合だけで判断できません。拒否の根拠となる条例の文言も、集会の自由との関係で解釈します。
泉佐野市民会館事件は、公の秩序を乱すおそれという不許可事由について、人の生命・身体・財産への危険を避ける必要が優越する場合に限定しました。単なる可能性では足りず、明らかな差し迫った危険が具体的に予見されるかが重要です。判決はその基準と、当時の事実への適用を分けて読めます。
事例で確認する順番
- 施設の性質、利用制度、不許可の法的根拠を確認する。
- 主催者や対立者の行動など、危険を裏付ける具体的事実を整理する。
- 集会の自由と危険回避の必要性を比較し、拒否の可否を判断する。
具体例で考える
集会に反対する団体があるというだけで不許可にする場合と、過去の暴力行為や今回の衝突の具体的予測が示される場合を比較します。第三者の反対を理由に表現を排除すると、反対すれば開催を止められることにもなるため、警備等の対応可能性まで検討します。
区別しておきたい点
本判例の具体的な危険判断を、あらゆる場所でのあらゆる集会にそのまま当てはめることはできません。道路使用、学校施設、庁舎等では、場所の目的と法令上の利用制度を先に確認します。
確認問題
解答・解説:その事実だけでは足りません。どのような危険が具体的に予見されるかと、その回避の必要性を、集会の自由の重要性を踏まえて検討する必要があります。
根拠条文・判例
よくある質問
集会に反対する人がいるという理由だけで、市民会館の使用を拒否できますか。
その事実だけでは足りません。どのような危険が具体的に予見されるかと、その回避の必要性を、集会の自由の重要性を踏まえて検討する必要があります。