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強盗罪の暴行・脅迫|反抗抑圧と恐喝との区別

強盗罪では、暴行や脅迫の存在だけでなく、相手の反抗を抑圧するに足りる程度かを検討します。財物の取得との結び付き、相手と現場の状況を具体的に評価します。

更新日: 2026年10月25日著者: LavaLex編集部

30秒でわかる結論

強盗罪では、暴行や脅迫の存在だけでなく、相手の反抗を抑圧するに足りる程度かを検討します。財物の取得との結び付き、相手と現場の状況を具体的に評価します。

到達目標

  • ✓奪取した財物又は得た利益と、行為者の意思を特定する。
  • ✓暴行・脅迫の程度を、その場の具体的な事情から評価する。
  • ✓暴行等と取得との手段関係を示し、窃盗・恐喝・事後強盗と比較する。

ひっかけポイント

  • !強盗と恐喝は法定刑の数字だけで区別するのではありません。反抗抑圧の程度、相手の畏怖と処分行為、取得との因果関係を検討します。暴行の結果負傷した場合は240条等の成否を続けて確認します。

試験別重要度

S/A/B/Cは、各試験での学習優先度を示す目安です。出題年度や個別の学習状況に応じて補助的に使ってください。

強盗罪では、暴行や脅迫の存在だけでなく、相手の反抗を抑圧するに足りる程度かを検討します。財物の取得との結び付き、相手と現場の状況を具体的に評価します。

要件と制度の位置づけ

236条1項は暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取する行為を処罰し、2項は同じ方法による財産上不法の利益の取得等を扱います。学習上、強盗の暴行・脅迫には相手の反抗を抑圧するに足りる程度が必要と整理します。少しでも怖がった、物を渡したという二つの事情だけで強盗と断定してはいけません。

程度の判断では、凶器、人数、体格、時間、場所、被害者との関係などを総合します。裁判所掲載の強盗致傷等の判決も、多数人による監視や暴行、凶器、脱出困難な状況などを具体的に検討しています。相手が実際に最後まで抵抗したことだけで程度を否定することも、凶器という言葉だけで肯定することも避けます。

暴行・脅迫が財物取得の手段として用いられたか、どの時点で奪取の意思が生じたかを確かめます。単なるけんかの後で別に物を盗んだ場合、窃盗後に逮捕を免れるため暴行した場合、脅して相手の処分行為で交付させた場合は、それぞれ強盗・事後強盗・恐喝等の構造を区別します。財物ではなく債務免脱等なら2項の利益を特定します。

判断の順序

  1. 奪取した財物又は得た利益と、行為者の意思を特定する。
  2. 暴行・脅迫の程度を、その場の具体的な事情から評価する。
  3. 暴行等と取得との手段関係を示し、窃盗・恐喝・事後強盗と比較する。

具体例で考える

深夜、人通りのない場所で複数人がVを囲み、刃物を示して財布を奪った例では、人数・凶器・逃げ場などが反抗抑圧の評価に関わります。反対に、言い争いで不安を感じて任意に金を渡したというだけでは、同じ程度と即断できません。どの行為がどの状況で行われ、財布の取得につながったかを説明します。

区別すべき問題

強盗と恐喝は法定刑の数字だけで区別するのではありません。反抗抑圧の程度、相手の畏怖と処分行為、取得との因果関係を検討します。暴行の結果負傷した場合は240条等の成否を続けて確認します。

確認問題

解答・解説:いえません。反抗を抑圧するに足りる程度かを、凶器・人数・場所等から判断します。その程度に至らない場合でも、畏怖による交付であれば恐喝罪等が問題となります。

根拠となる一次資料

よくある質問

相手がお金を渡す際に怖いと思っていれば、暴行・脅迫の程度を調べずに強盗罪といえますか。

いえません。反抗を抑圧するに足りる程度かを、凶器・人数・場所等から判断します。その程度に至らない場合でも、畏怖による交付であれば恐喝罪等が問題となります。

答案・記述式での使い方

検討対象の行為と時点を特定し、奪取した財物又は得た利益と、行為者の意思を特定する。 暴行・脅迫の程度を、その場の具体的な事情から評価する。 結論を出す前に、区別すべき類型と例外を確認します。

次にやること

この論点は単独で暗記するより、条文・判例・関連論点とつなげて読むと定着しやすくなります。