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Case Brief

麻薬取締官のおとり捜査|任意捜査として許容される条件

大麻取引を企図すると疑われる者へ買受けの意向を示し、取引場所に持参させた捜査の適法性。最高裁が許容した具体的な事情と、一般化できる範囲を確認します。

更新日: 2026年10月22日

裁判所

最高裁判所第一小法廷

判決日

2004-07-12

引用

刑集58巻5号333頁

判旨・学習上の位置づけ

事案:捜査協力者に大麻の買手の紹介を求めた者について、麻薬取締官が買手として取引場所を用意し、持参された大麻等を捜索の上で検挙しました。対象者の取引意思や、通常の方法での検挙の困難性が問題となりました。 争点:身分・意図を隠して働きかけるおとり捜査が、197条1項の任意捜査としてどの範囲で許されるかです。 判断:最高裁は、少なくとも直接の被害者がいない薬物犯罪等で通常の方法では摘発困難な場合、機会があれば犯罪を行う意思があると疑われる者へのおとり捜査は許容されるとしました。取引場所の用意や大麻を持参するように仕向けたことを含む、本件の捜査を適法としています。

射程

「少なくとも」と限定された判断であり、おとり捜査一般を無条件に許可したものではありません。犯罪意思のない者への強い誘発や、別種の犯罪への適用については、判例の事情との差を検討します。 機会提供型・犯意誘発型という用語だけで結論を決めず、対象者の既存の意思、捜査員等の働きかけ、捜査の必要性を事実から示します。また、手続の適法性と犯罪の成立、証拠排除は、それぞれ別の検討段階です。

根拠条文・参考資料

資料の確認日:2026年10月22日

順番に学ぶ

論点・条文・判例を、つまずきやすい箇所を確かめながら読み進めます。