学習法
法律問題の誤答を知識・読解・適用に分ける復習法
誤答をすべて暗記不足として扱わず、知らなかったこと、読み違えたこと、事実への当てはめの誤りに分けます。次の一問で何を変えるかまで記録する復習の手順です。
点数の前に自分の判断を残す
解説を開く前に、選んだ結論と理由を一文で書きます。条文を思い出せなかったのか、問題文の時系列を取り違えたのかは、正解を見た後では見分けにくくなります。
正解した問題でも、別の理由で当たった場合や、根拠を説明できない場合は復習対象にします。正誤だけでなく、どの要件をどう判断したかを残すことが目的です。
知識の誤りは要件と効果に戻す
制度や条文を知らなかった場合は、誤った一文と正しい一文を対で書きます。「催告で時効が更新する」と考えたなら、150条は6か月の完成猶予を定めるという差を明確にします。
似た制度を混ぜた場合は、比較対象を一つに絞ります。147条、150条、152条を同じ欄で比べ、何が起きるとどの効果が生じるかを確認します。解説全体を丸写しする必要はありません。
読解の誤りは人物と時系列を直す
誰の行為か、先か後か、何を請求しているかを取り違えた場合は、条文の暗記を増やす前に事実を図や短い一覧へ直します。否定表現、例外を尋ねる設問、基準時にも印を付けます。
例えば取得時効完成後の第三者の問題では、占有開始、完成、譲渡、登記を日付順に並べます。「完成前」と「完成後」を読み違えたのであれば、同じ解説を暗記し直すだけでは原因に対応できません。
適用の誤りは事実と要件を一対にする
条文は知っていても、どの事実を使うか分からなかった場合は、要件の横に対応する事実を書きます。「必要性がある」とだけ書かず、代わりの手段がないことをどの事実で説明したかを確認します。
判断が分かれる事例では、反対方向の事情も一つ挙げます。結論を覚えるより、重要な事実を変えると判断がどう変わるかを考えることで、同じ制度の別問題へつながります。
一つの誤答に次の行動を一つ決める
記録は「誤答の理由/分類/修正する一文/次にすること」で十分です。知識なら比較条文を読む、読解なら時系列を作る、適用なら要件と事実の対応を一つ説明する、と具体化します。
分類が重なる場合もあります。最も早い段階の誤りを先に直し、全項目を一度に修正しようとしないようにします。正解を見ながらなら説明できる状態と、初見で判断できる状態は分けて評価します。
後日、理由を変えずに解けるか確かめる
再挑戦では、解説の文言を思い出すだけでなく、問題文から根拠を拾い直します。事実を一つ変えた短い問いも作ると、結論だけを覚えていないかを確認できます。
正答率だけでなく、同じ種類の取り違えが減ったかを見ます。解いた問題数を増やす前に、次の一問で使える修正が残っているかを点検します。