Law Article
行政事件訴訟法10条の解説|原告適格と主張できる違法を区別する
行政事件訴訟法10条を、条文の構造と具体例から説明します。要件と効果を分け、関連する論点や混同しやすい制度との違いを確認できます。
更新日: 2026年10月24日
条文
行政事件訴訟法10条
取消訴訟においては、自己の法律上の利益に関係のない違法を理由として取消しを求めることができない。 2 処分の取消しの訴えとその処分についての審査請求を棄却した裁決の取消しの訴えとを提起することができる場合には、裁決の取消しの訴えにおいては、処分の違法を理由として取消しを求めることができない。
条文の読み方と具体例
第1項は、取消訴訟で自己の法律上の利益に関係のない違法を取消理由にできないと定めます。第9条の原告適格は誰が訴えられるか、第10条は訴えた者がどの違法を取消理由に使えるかという問題です。訴えが適法だから、あらゆる法令違反を主張できるわけではありません。 近隣住民が施設許可を争う例では、その住民が保護される生命・身体等の利益と、主張する違法の規定が保護する利益との関係を検討します。許可の名宛人自身が争う場合と、第三者が争う場合では、利益の結び付きに関する検討の仕方が異なります。 第2項は原処分と裁決の双方を取消訴訟で争える場合の原処分主義を定めます。裁決取消訴訟で原処分の違法をそのまま争うことと、裁決固有の違法を主張することを分けます。確認問題:審査請求で敗れれば、原処分の理由を全て裁決取消訴訟へ移せるか。答え:第2項の制限を受け、原処分の違法は原処分取消訴訟で争うのが原則です。
2026年10月24日時点のe-Gov法令API掲載条文と照合しています。旧法の判例・教材は当時の条文と区別して読みます。
根拠条文・参考資料
資料の確認日:2026年10月24日