LLavaLex法律資格学習プラットフォーム
民訴standard

当事者の確定と当事者能力|誰の訴訟かを分けて考える

当事者の確定は実際に誰が原告・被告となっているかを定める問題です。その者が訴訟の主体になれるかという当事者能力や、当該請求を争う資格である当事者適格と区別します。

更新日: 2026年10月24日著者: LavaLex編集部

30秒でわかる結論

当事者の確定は実際に誰が原告・被告となっているかを定める問題です。その者が訴訟の主体になれるかという当事者能力や、当該請求を争う資格である当事者適格と区別します。

到達目標

  • ✓訴状全体を読み、当事者として表示された実在の主体を特定する。
  • ✓自然人・法人・法人でない社団等のどれかを確認する。
  • ✓当事者能力、訴訟能力、当事者適格を別々に判断する。

ひっかけポイント

  • !当事者能力は「その主体が一般に訴訟の当事者となれるか」、当事者適格は「その特定の訴訟を追行する資格があるか」です。会社の代表取締役は、代表権があるだけで会社の権利を自分個人の名で請求する当事者になるわけではありません。

試験別重要度

S/A/B/Cは、各試験での学習優先度を示す目安です。出題年度や個別の学習状況に応じて補助的に使ってください。

当事者の確定は実際に誰が原告・被告となっているかを定める問題です。その者が訴訟の主体になれるかという当事者能力や、当該請求を争う資格である当事者適格と区別します。

制度の仕組みと検討する要件

当事者は訴状の表示だけを機械的に読むのではなく、請求の趣旨・原因など訴状全体から客観的に確定します。商号や屋号の記載があっても、その主体が個人事業主なのか法人なのかで当事者は異なります。表示の誤記を訂正する場合と、別人を当事者に入れ替える場合は、同じ訂正として処理できません。

当事者能力は民訴法28条を通じて民法等に従い、法人でない社団・財団でも代表者又は管理人の定めがあれば29条により団体名で訴訟を行えます。民法上の権利能力がないことから直ちに当事者能力もないとはいえません。未成年者については当事者能力が認められることと、自ら有効に訴訟行為ができる訴訟能力を分けます。

判断の順序

  1. 訴状全体を読み、当事者として表示された実在の主体を特定する。
  2. 自然人・法人・法人でない社団等のどれかを確認する。
  3. 当事者能力、訴訟能力、当事者適格を別々に判断する。

事例へのあてはめ

「青葉商店」を被告として代金を請求した場合、青葉商店が法人名でなくAの屋号なら、契約書や訴状の記載からAを被告としたものか確認します。一方、独立した組織と代表者を備えた団体なら、民訴法29条の当事者能力の検討が必要です。名前が似ている別会社へ変更する行為は単なる誤字訂正と同じではありません。

混同しやすい点

当事者能力は「その主体が一般に訴訟の当事者となれるか」、当事者適格は「その特定の訴訟を追行する資格があるか」です。会社の代表取締役は、代表権があるだけで会社の権利を自分個人の名で請求する当事者になるわけではありません。

確認問題

解答・解説:否定されません。民訴法29条の対象となる社団等であれば、その名において訴え、訴えられることができます。団体としての実体・代表者の定めと、問題の権利を誰が訴求できるかは分けて確認します。

根拠となる一次資料

よくある質問

代表者の定めがある法人でない社団は、法人登記がないという理由だけで団体名の訴訟を否定されますか。

否定されません。民訴法29条の対象となる社団等であれば、その名において訴え、訴えられることができます。団体としての実体・代表者の定めと、問題の権利を誰が訴求できるかは分けて確認します。

答案・記述式での使い方

当事者能力、訴訟能力、当事者適格を別々に判断する。

次にやること

この論点は単独で暗記するより、条文・判例・関連論点とつなげて読むと定着しやすくなります。