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Case Brief

保険金目的の傷害と承諾|同意があっても違法となる場合

事故を装って保険金をだまし取るため、被害者の承諾を得たうえで自動車を故意に衝突させ、傷害を負わせました。被害者の承諾の存在に加え、目的や方法等を踏まえて違法性阻却を判断するか。

更新日: 2026年10月26日

裁判所

最高裁判所第二小法廷

判決日

1980-11-13

引用

昭和55(し)91/刑集 第34巻6号396頁

判旨・学習上の位置づけ

事案:事故を装って保険金をだまし取るため、被害者の承諾を得たうえで自動車を故意に衝突させ、傷害を負わせました。本人が承諾した身体侵害なら、直ちに傷害罪の違法性がなくなるかが問題となりました。 争点:被害者の承諾の存在に加え、目的や方法等を踏まえて違法性阻却を判断するか。 判断:裁判所が公表する裁判要旨は、次のとおりです。 「一 被害者が身体傷害を承諾した場合に傷害罪が成立するか否かは、単に承諾が存在するという事実だけでなく、右承諾を得た動機、目的、身体傷害の手段、方法、損傷の部位、程度など諸般の事情を照らし合せて決すべきである。 二 過失による自動車衝突事故であるかのように装い保険金を騙取する目的で、被害者の承諾を得てその者に故意に自己の運転する自動車を衝突させて傷害を負わせた場合には、右承諾は、当該傷害行為の違法性を阻却するものではない。」 読み方:承諾があればすべて適法、あるいは傷害には承諾が一切無意味という両極端を避けます。動機・目的・方法・損傷の部位と程度を確認します。確認問題:保険金詐取目的でも承諾だけで傷害は適法か。答え:いいえ。本件ではその承諾による違法性阻却を否定しました。

射程

承諾があればすべて適法、あるいは傷害には承諾が一切無意味という両極端を避けます。動機・目的・方法・損傷の部位と程度を確認します。確認問題:保険金詐取目的でも承諾だけで傷害は適法か。答え:いいえ。本件ではその承諾による違法性阻却を否定しました。

根拠条文・参考資料

資料の確認日:2026年10月26日