学習法
条文ノートに法令基準日を残す方法|改正前の説明と混ぜない
条文・判例・問題の説明が食い違ったときは、誤りと決める前に適用時点を確かめます。法令基準日、施行日、経過措置、判決当時の条文を別に記録し、改正時に更新しやすいノートを作ります。
確認日と適用時点を分けて書く
ノートの上部に、資料を確認した日、読んでいる条文の施行時点、試験等で指定された法令基準日を書きます。「今日の条文を開いた」という確認日だけでは、事案にいつの法律を適用するかは分かりません。試験の指定はその試験の公式な案内で確かめます。
法律の公布日と施行日も別です。成立や公布のニュースを見た日から、すべての条文が同時に変わるとは限りません。一部だけ異なる日に施行される改正もあるため、対象条文と施行規定を対応させて記録します。
e-Govで本文と附則を一緒に確認する
最初に法令名と法令ID、対象条番号を記録します。そのうえで本文だけでなく附則の施行期日と経過措置へ進みます。検索結果の見出しや教材にある条文番号だけで、現在の条文と同じ内容だと判断しないようにします。
改正前後を比較する場合は、旧要件、旧効果、新要件、新効果を別の欄に書きます。変わっていない部分も区別して残すと、制度全体を覚え直す必要があるのか、一部の条件だけ更新すればよいのかが見えます。
判例に判決当時の法律を添える
判例の事案がいつ起こり、裁判所がいつの規定を適用したかを記録します。判決日だけで適用法が決まるわけではありません。事実の発生時点と経過措置によって旧法が適用される場合もあるためです。
例えば錯誤に関する古い裁判例は、旧民法95条の効果と現行法の取消しを区別して読む必要があります。古い判断を現在の条文の説明としてそのまま書き換えず、今も参考になる考え方と法改正で扱いが変わった部分を分けます。
問題と暗記カードにも同じ記録を付ける
誤答ノートには問題を解いた日だけでなく、問題が前提とする法令基準日も残します。解説を修正したら、どの条文・要件が変わったかと修正日を記録します。過去の正誤履歴まで無言で上書きせず、当時の問題が何を問うていたかを追えるようにします。
カードは表面に問い、裏面に短い答えを置き、その下に根拠条文と基準日を付けます。改正時には該当する条文からカードを探せるようにするのが有効です。カードの表現が覚えやすくても、例外を省き過ぎていないかを本文で確認します。
食い違いを見つけたときの順序を決める
まず法律名・条番号の取り違え、次に施行時点、経過措置、事案の時点を確認します。それでも説明が合わなければ、要件の省略や解説の誤りを検討します。最初から新しい資料が必ず正しい、古い資料はすべて無価値と決めないことが大切です。
更新の記録は「変更前の説明」「変更した理由」「参照した一次資料」「影響する問題・カード」の四点に絞ると続けやすくなります。網羅的な改正史を作ることより、自分が使っている知識の根拠と時点を説明できる状態を目指します。