Law Article
刑法36条の解説|正当防衛と過剰防衛の読み方
刑法36条を、条文の構造と具体例から説明します。要件と効果を分け、関連する論点や混同しやすい制度との違いを確認できます。
更新日: 2026年10月24日
条文
刑法36条
急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない。 2 防衛の程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。
条文の読み方と具体例
第1項は、急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ず行った行為を罰しないと定めます。侵害の急迫性・不正性、防衛の意思、行為の必要性や相当性を、事実に即して分けて検討します。侵害と防衛行為の時間関係が重要です。 路上で殴りかかられ、相手の腕を押さえて避けた場合には、具体的な攻撃の強さ、周囲の状況、手段を検討します。相手が攻撃をやめた後に追い掛けて殴った場合は、侵害が続いていたかが問題になります。けんかという一語で双方の行為をまとめて評価しないことが大切です。 防衛の程度を超えた行為については、第2項により情状に基づく刑の減軽又は免除が可能です。正当防衛の成立と、過剰防衛での裁量的な減免を混同しないようにします。確認問題:防衛の程度を超えれば必ず刑が免除されるか。答え:第2項は減免できると定めており、自動的な免除ではありません。
2026年10月24日時点のe-Gov法令API掲載条文と照合しています。旧法の判例・教材は当時の条文と区別して読みます。
根拠条文・参考資料
資料の確認日:2026年10月24日