在外国民国民審査事件
審査権と将来の違法確認
最初に押さえること
事案:在外国民に最高裁裁判官の国民審査の機会が認められていなかった制度について、次回審査で行使できる地位の確認、行使させないことの違法確認、2017年審査を巡る国家賠償等が求められました。国政選挙の在外投票とは別に、審査制度を設けなかったことが問題となりました。 争点:審査権を全面的に行使できない制度の合憲性、将来の不行使の違法確認の適法性、制度創設を怠った立法不作為の国賠法上の評価が争われました。 判断:最高裁は、在外国民へ審査権の行使を全く認めないことは憲法15条1項、79条2項・3項に違反するとしました。次回に行使させないことの違法確認を公法上の法律関係の確認として適法とし、立法不作為についても2017年時点で国賠法上違法と評価しました。 理由:国民審査は任命後の裁判官を国民が審査する憲法上の制度であり、その機会は在外国民にも保障されます。制度設計上の課題は運用上の技術的困難にとどまり、実施が事実上不可能又は著しく困難だったとはいえません。従前の議論や2005年選挙権判決等の経緯を踏まえ、立法の長期の不作為を評価しました。
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何が起きたか
在外国民に最高裁裁判官の国民審査の機会が認められていなかった制度について、次回審査で行使できる地位の確認、行使させないことの違法確認、2017年審査を巡る国家賠償等が求められました。国政選挙の在外投票とは別に、審査制度を設けなかったことが問題となりました。
争点
審査権を全面的に行使できない制度の合憲性、将来の不行使の違法確認の適法性、制度創設を怠った立法不作為の国賠法上の評価が争われました。
裁判所の判断
最高裁は、在外国民へ審査権の行使を全く認めないことは憲法15条1項、79条2項・3項に違反するとしました。次回に行使させないことの違法確認を公法上の法律関係の確認として適法とし、立法不作為についても2017年時点で国賠法上違法と評価しました。
裁判所の判断と理由
国民審査は任命後の裁判官を国民が審査する憲法上の制度であり、その機会は在外国民にも保障されます。制度設計上の課題は運用上の技術的困難にとどまり、実施が事実上不可能又は著しく困難だったとはいえません。従前の議論や2005年選挙権判決等の経緯を踏まえ、立法の長期の不作為を評価しました。
当てはまる範囲と限界
違法確認と投票できる地位の確認は区別します。最高裁は地位確認の訴えの適法性を認めつつ、当時の法の解釈だけで地位を認める請求には理由がないとしました。附帯上告の処理には不利益変更禁止も関わるため、主文と理由を合わせて読みます。違憲判断だけで全請求認容と要約しません。
現行法との関係
本判決は2022年当時の在外国民を除外した制度を対象とします。現在も在外で国民審査ができないという説明ではありません。実際の手続は、その時点の国民審査法等を確認します。
類似事例で考える
2005年事件との共通点は機会保障と具体的救済ですが、今回認めた違法確認の内容や地位確認請求の扱いには違いがあります。請求の文言と法的性質を正確に示します。
確認問題
違憲とされたので、裁判所は当時の条文解釈だけで次回の審査権行使の地位確認請求を認容しましたか。
解答・解説:いいえ。制度の違憲性、訴えの適法性、地位確認請求の理由の有無を分けて判断しています。
出典と編集情報
更新日:2026年10月28日 / 資料確認日:2026年10月28日