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判例解説

早稲田大学名簿提出事件|氏名・住所もプライバシーとなる

大学が講演会参加者の学籍番号、氏名、住所、電話番号を集め、参加者に無断で警察へ開示しました。講演会の参加申込情報もプライバシーとして保護され、本件の無断開示は不法行為を構成するとされました。

更新日: 2026年10月27日
裁判所
最高裁判所第二小法廷
裁判年月日
2003年9月12日
出典
民集 第57巻8号973頁
事件番号・裁判種別
平成14(受)1656・判決

何が起きたか

大学が講演会参加者の学籍番号、氏名、住所、電話番号を集め、参加者に無断で警察へ開示しました。秘密性の高くない個人情報にも法的保護が及ぶかが争われました。

  • 申込みのために大学へ提供した情報
  • 承諾を求め難い特別の事情がない無断開示

何が問題になったか

秘密性の高くない個人情報にも法的保護が及ぶかが争われました。

裁判所の判断と理由

講演会の参加申込情報もプライバシーとして保護され、本件の無断開示は不法行為を構成するとされました。

本人が知られたくない情報は、思想や病歴などに限られません。大学への申込みのために提供した情報が、別の相手へ無断提供されないという期待も問題です。承諾を求めるのが困難な特別の事情も認められませんでした。

判決本文・裁判要旨で確かめる

裁判例詳細の事件番号・裁判年月日と本文PDFを照合できます。公表要旨は裁判所による要約です。本文では多数意見の理由と、補足意見・反対意見がある場合の記載を区別して読みます。

この判例が当てはまる範囲

警察への情報提供がすべて違法という判断ではありません。収集目的、本人の承諾、法的根拠、特別の事情等を確認します。現行個人情報保護法上の規律は別に調べます。

事実を変えて考える

以下は理解を確かめるための設例です。実際の事件の事実ではありません。

参加者に開示先と目的を示して事前に適切な承諾を得ていた場合、本件と同じですか。

無断開示という事情が変わります。承諾の範囲や目的との対応、現行法の要件等を改めて検討します。

答案・学習での使い方

検討の出発点は「申込みのために大学へ提供した情報」です。次に「承諾を求め難い特別の事情がない無断開示」を、判断の要件や理由と結び付けます。事件名や結論を挙げるだけで終えず、設例のどの事実が同じで、どこが異なるかを説明しましょう。

根拠条文・参考資料

資料の確認日:2026年10月28日

3問で理解を確かめる

本文を見ずに答えてみましょう。記述問題は模範解答と確認項目を読んで、自分で振り返ります。採点結果は学習成績には自動反映されません。解説を確認した問題は、ログイン後に復習ノートや確認カードへ保存できます。

問1・選択問題

早稲田大学名簿提出事件について、判断の説明として適切なものを選んでください。

問2・記述問題(自己確認)

早稲田大学名簿提出事件で重要な二つの事情を挙げ、判断との関係を説明してください。

問3・記述問題(自己確認)

事実を変えて考える:参加者に開示先と目的を示して事前に適切な承諾を得ていた場合、本件と同じですか。

次に学ぶこと