何が起きたか
他の者が被害者へ傷害を負わせた後に、被告人が共謀へ加わって暴行し、傷害を重篤化させました。後から加わった者が、既に発生していた結果も負担するかが問題です。
- 加担前に既に生じた傷害
- 加担後の暴行による傷害の重篤化
何が問題になったか
後から加わった者が、既に発生していた結果も負担するかが問題です。
裁判所の判断と理由
共謀加担前に既に生じ、自己の共謀・行為と因果関係を持たない傷害結果には責任を負わず、加担後に傷害の発生へ寄与した部分の責任を負うとされました。
犯罪の途中から参加した事実だけで、過去に遡って原因になることはできません。既存の傷害と後の悪化を分け、どの暴行がどの結果に関係したかを検討します。
判決本文・裁判要旨で確かめる
裁判例詳細の事件番号・裁判年月日と本文PDFを照合できます。公表要旨は裁判所による要約です。本文では多数意見の理由と、補足意見・反対意見がある場合の記載を区別して読みます。
この判例が当てはまる範囲
後から加担すれば責任がないという判断ではありません。加担後の暴行と傷害の寄与は責任の対象となります。罪名ごとの構造の違いも確認します。
事実を変えて考える
以下は理解を確かめるための設例です。実際の事件の事実ではありません。
加担後の暴行により新たな傷害を生じさせた場合、その傷害についても責任を否定できますか。
否定できません。加担前の既存結果と異なり、自己の共謀・行為が新たな傷害へ寄与している点を評価します。
答案・学習での使い方
検討の出発点は「加担前に既に生じた傷害」です。次に「加担後の暴行による傷害の重篤化」を、判断の要件や理由と結び付けます。事件名や結論を挙げるだけで終えず、設例のどの事実が同じで、どこが異なるかを説明しましょう。