何が起きたか
外国裁判所が補償的賠償に加えて懲罰的損害賠償を命じ、日本で執行判決が求められました。制裁・見せしめを目的とする部分が日本の公序に適合するかが争点です。
- 補償部分とは別の見せしめ・制裁目的の賠償
- 外国判決の承認・執行という場面
何が問題になったか
制裁・見せしめを目的とする部分が日本の公序に適合するかが争点です。
裁判所の判断と理由
補償的賠償等に加え、見せしめと制裁を目的として命じられた懲罰的損害賠償部分については、日本で執行判決をすることができないとされました。
外国判決の結論を実質的にやり直す制度ではありませんが、承認・執行には公序などの要件があります。日本の損害賠償制度の基本原則との関係で、補償部分と制裁部分を分けて評価します。
判決本文・裁判要旨で確かめる
裁判例詳細の事件番号・裁判年月日と本文PDFを照合できます。公表要旨は裁判所による要約です。本文では多数意見の理由と、補足意見・反対意見がある場合の記載を区別して読みます。
この判例が当てはまる範囲
外国で日本より高い賠償額が命じられれば全て不承認という判断ではありません。金額の大きさだけでなく、支払の性質と目的を確認します。現行民訴法118条等の要件を確認します。
事実を変えて考える
以下は理解を確かめるための設例です。実際の事件の事実ではありません。
外国判決が実際の損害を補う賠償だけを命じた場合も、金額が高いことだけで本判決を適用できますか。
できません。補償か制裁かという性質を確認し、他の承認・執行要件とともに個別に検討します。
答案・学習での使い方
検討の出発点は「補償部分とは別の見せしめ・制裁目的の賠償」です。次に「外国判決の承認・執行という場面」を、判断の要件や理由と結び付けます。事件名や結論を挙げるだけで終えず、設例のどの事実が同じで、どこが異なるかを説明しましょう。