Case Brief
小田急線連続立体交差事業事件|周辺住民の原告適格
鉄道高架化事業の周辺住民が事業認可の取消しを求められるか。行訴法9条2項に沿って、騒音・振動等の被害と法令の保護する個別的利益を検討した大法廷判決です。
更新日: 2026年10月22日
裁判所
最高裁判所大法廷
判決日
2005-12-07
引用
民集59巻10号2645頁
判旨・学習上の位置づけ
事案:鉄道の連続立体交差化等の都市計画事業について、周辺住民が事業認可の取消しを求めました。事業地の権利者ではない住民が、騒音・振動等の生活への被害を理由に争えるかが問題となりました。 争点:都市計画法や目的を共通にする環境関係の法令等が、周辺住民の生命・身体や生活環境に関する利益を、公益だけでなく個別的にも保護しているかです。 判断:最高裁は、鉄道事業によって騒音・振動等による健康又は生活環境に係る著しい被害を直接受けるおそれのある者に原告適格を認めました。法令の文言だけでなく、趣旨目的、利益の性質、被害の態様等を踏まえた判断です。
射程
事業地の周辺に住むすべての者が、すべての事業認可を争えるという判決ではありません。鉄道事業と付属街路事業の判断も区別されるため、対象事業と具体的な被害を対応させる必要があります。 答案では、9条2項の考慮要素を列挙するだけでなく、根拠法・関係法令が保護する利益を示し、原告の居住位置や被害の程度へ当てはめます。原告適格と認可の本案上の適法性も別の段階です。
根拠条文・参考資料
資料の確認日:2026年10月22日
順番に学ぶ
論点・条文・判例を、つまずきやすい箇所を確かめながら読み進めます。