Case Brief
新潟空港訴訟|騒音被害と周辺住民の原告適格
航空運送事業免許により騒音の被害を受ける空港周辺住民が、免許の取消しを求められるか。航空法の目的と被害の程度から原告適格を認めた判例です。
更新日: 2026年10月22日
裁判所
最高裁判所第二小法廷
判決日
1989-02-17
引用
民集43巻2号56頁
判旨・学習上の位置づけ
事案:新潟空港を発着する定期航空運送事業の免許について、周辺住民が航空機の騒音による被害を主張し、処分の取消しを求めました。住民は処分の名宛人ではありませんでした。 争点:航空法の免許制度が、周辺住民の騒音により侵害される利益を個別的に保護する趣旨を持つか、どの範囲の住民に法律上の利益を認めるかです。 判断:最高裁は、対象路線の航空機の騒音により社会通念上著しい障害を受けることとなる飛行場周辺住民について、免許の取消しを求める原告適格を認めました。単に周辺にいることではなく、保護する利益と被害の関係を確認しています。
射程
この判決は2004年の行訴法改正より前のものです。現在の答案では9条2項の明文も踏まえ、法令の趣旨・目的、利益の性質、被害の態様等を整理します。改正前後の判例の位置づけを区別します。 小田急線事件との比較では、どちらも周辺住民というだけで同じ結論にせず、航空法と都市計画法等の保護する利益を読み分けます。競争上の利害や一般的な不快感の問題へ、判旨を無条件に広げないことが重要です。
根拠条文・参考資料
資料の確認日:2026年10月22日
順番に学ぶ
論点・条文・判例を、つまずきやすい箇所を確かめながら読み進めます。