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判例解説

無断転貸と信頼関係破壊|承諾がなくても解除できない場合

賃借人が賃貸人の承諾を得ず第三者に賃借物を使用・収益させ、賃貸人が民法612条に基づく解除を主張しました。無断転貸でも、賃貸人に対する背信的行為と認めるに足りない特段の事情があれば、612条2項による解除はできないとされました。

更新日: 2026年10月27日
裁判所
最高裁判所第二小法廷
裁判年月日
1953年9月25日
出典
民集 第7巻9号979頁
事件番号・裁判種別
昭和25(オ)140・判決

何が起きたか

賃借人が賃貸人の承諾を得ず第三者に賃借物を使用・収益させ、賃貸人が民法612条に基づく解除を主張しました。形式的な無断使用だけで解除を認めるかが争点です。

  • 賃貸人の承諾がない転貸
  • 背信性を認めるに足りない特段の事情

何が問題になったか

形式的な無断使用だけで解除を認めるかが争点です。

裁判所の判断と理由

無断転貸でも、賃貸人に対する背信的行為と認めるに足りない特段の事情があれば、612条2項による解除はできないとされました。

継続的な賃貸借では、違反の形式に加えて信頼関係への影響を見ます。転貸の経緯、使用の実態、当事者関係などを具体的に評価するため、無断であることと解除可能性は同義ではありません。

判決本文・裁判要旨で確かめる

裁判例詳細の事件番号・裁判年月日と本文PDFを照合できます。公表要旨は裁判所による要約です。本文では多数意見の理由と、補足意見・反対意見がある場合の記載を区別して読みます。

この判例が当てはまる範囲

無断転貸が自由に許されるという判決ではありません。原則となる規定を示したうえで、背信性を否定する事情を例外として検討します。

事実を変えて考える

以下は理解を確かめるための設例です。実際の事件の事実ではありません。

第三者への使用を隠し、用途や負担を大きく変えた場合にも、無断転貸は解除できないといえますか。

いえません。隠匿や使用変更の具体的な事情が信頼関係を破壊するかを検討し、例外の有無を判断します。

答案・学習での使い方

検討の出発点は「賃貸人の承諾がない転貸」です。次に「背信性を認めるに足りない特段の事情」を、判断の要件や理由と結び付けます。事件名や結論を挙げるだけで終えず、設例のどの事実が同じで、どこが異なるかを説明しましょう。

根拠条文・参考資料

資料の確認日:2026年10月28日

3問で理解を確かめる

本文を見ずに答えてみましょう。記述問題は模範解答と確認項目を読んで、自分で振り返ります。採点結果は学習成績には自動反映されません。解説を確認した問題は、ログイン後に復習ノートや確認カードへ保存できます。

問1・選択問題

無断転貸と信頼関係破壊について、判断の説明として適切なものを選んでください。

問2・記述問題(自己確認)

無断転貸と信頼関係破壊で重要な二つの事情を挙げ、判断との関係を説明してください。

問3・記述問題(自己確認)

事実を変えて考える:第三者への使用を隠し、用途や負担を大きく変えた場合にも、無断転貸は解除できないといえますか。

次に学ぶこと