何が起きたか
米国籍の在留外国人が、在留中の活動等を考慮されて期間更新を認められず、処分を争いました。外国人にも人権保障が及ぶかという問題と、更新を請求できる権利があるかという問題が重なっています。
- 在留中の活動を考慮した更新判断
- 人権保障と在留継続要求の区別
何が問題になったか
外国人にも人権保障が及ぶかという問題と、更新を請求できる権利があるかという問題が重なっています。
裁判所の判断と理由
外国人にも権利の性質上適用可能な人権保障は及びますが、在留継続を要求する権利まで保障されるわけではなく、更新の判断には法務大臣の広い裁量が認められました。
人権の主体となれることと、在留資格に関する制度上の地位を分けて読みます。最高裁は政治活動にも一定の保障が及ぶとしつつ、更新判断で考慮され得ることを述べ、判断の事実的基礎や合理性の審査を示しています。
判決本文・裁判要旨で確かめる
裁判例詳細の事件番号・裁判年月日と本文PDFを照合できます。公表要旨は裁判所による要約です。本文では多数意見の理由と、補足意見・反対意見がある場合の記載を区別して読みます。
この判例が当てはまる範囲
外国人には人権がない、行政判断は一切審査できない、という判決ではありません。当時の制度に関する判断であり、現在の在留資格や更新要件は現行法を確認します。
事実を変えて考える
以下は理解を確かめるための設例です。実際の事件の事実ではありません。
更新拒否の根拠とされた活動が、そもそも存在しなかった場合も裁量で正当化できますか。
事実的基礎を欠く判断かが問題になります。広い裁量があることは、存在しない事実に基づく処分を無条件に適法とする理由にはなりません。
答案・学習での使い方
検討の出発点は「在留中の活動を考慮した更新判断」です。次に「人権保障と在留継続要求の区別」を、判断の要件や理由と結び付けます。事件名や結論を挙げるだけで終えず、設例のどの事実が同じで、どこが異なるかを説明しましょう。