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判例解説

ルンバール事件|訴訟上の因果関係と高度の蓋然性

髄膜炎の治療で腰椎穿刺等を受けた幼児が、施術後に発作を起こし障害が残りました。訴訟上の因果関係の立証は自然科学的な完全な証明を求めるものではなく、証拠を総合して高度の蓋然性を示すことで足りるとされました。

更新日: 2026年10月27日
裁判所
最高裁判所第二小法廷
裁判年月日
1975年10月24日
出典
民集 第29巻9号1417頁
事件番号・裁判種別
昭和48(オ)517・判決

何が起きたか

髄膜炎の治療で腰椎穿刺等を受けた幼児が、施術後に発作を起こし障害が残りました。原疾患によるものか施術によるものかが争われました。

  • 施術前後の病状と発作の時間関係
  • 施術態様や他の原因の可能性

何が問題になったか

原疾患によるものか施術によるものかが争われました。

裁判所の判断と理由

訴訟上の因果関係の立証は自然科学的な完全な証明を求めるものではなく、証拠を総合して高度の蓋然性を示すことで足りるとされました。

施術前に病状が軽快していたこと、発作までの時間、施術の態様、原疾患が再燃する事情がなかったこと等を総合します。直後に発症したという時間的順序だけで判断したものではありません。

判決本文・裁判要旨で確かめる

裁判例詳細の事件番号・裁判年月日と本文PDFを照合できます。公表要旨は裁判所による要約です。本文では多数意見の理由と、補足意見・反対意見がある場合の記載を区別して読みます。

この判例が当てはまる範囲

医療事故なら証明が不要という判決ではありません。治療の直後という一事情だけで因果関係を推定せず、経験則と証拠の総合評価を示します。

事実を変えて考える

以下は理解を確かめるための設例です。実際の事件の事実ではありません。

施術前から同じ発作が反復し、施術とは別の原因を強く示す証拠がある場合も同じですか。

証拠状況が異なります。他の原因の可能性も含めた総合評価で、高度の蓋然性があるかを判断します。

答案・学習での使い方

検討の出発点は「施術前後の病状と発作の時間関係」です。次に「施術態様や他の原因の可能性」を、判断の要件や理由と結び付けます。事件名や結論を挙げるだけで終えず、設例のどの事実が同じで、どこが異なるかを説明しましょう。

根拠条文・参考資料

資料の確認日:2026年10月28日

3問で理解を確かめる

本文を見ずに答えてみましょう。記述問題は模範解答と確認項目を読んで、自分で振り返ります。採点結果は学習成績には自動反映されません。解説を確認した問題は、ログイン後に復習ノートや確認カードへ保存できます。

問1・選択問題

ルンバール事件について、判断の説明として適切なものを選んでください。

問2・記述問題(自己確認)

ルンバール事件で重要な二つの事情を挙げ、判断との関係を説明してください。

問3・記述問題(自己確認)

事実を変えて考える:施術前から同じ発作が反復し、施術とは別の原因を強く示す証拠がある場合も同じですか。

次に学ぶこと