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判例解説

自招侵害の判例|自分の暴行で招いた反撃と正当防衛

被告人が先に相手へ暴行し、相手が直後に近接した場所で攻撃すると、被告人はさらに傷害を負わせました。先行する暴行に触発された一連一体の攻撃で、その程度も先行暴行を大きく超えないなどの事情の下では、被告人の反撃は正当化される状況になかったとされました。

更新日: 2026年10月27日
裁判所
最高裁判所第二小法廷
裁判年月日
2008年5月20日
出典
刑集 第62巻6号1786頁
事件番号・裁判種別
平成18(あ)2618・決定

何が起きたか

被告人が先に相手へ暴行し、相手が直後に近接した場所で攻撃すると、被告人はさらに傷害を負わせました。一連の経過を切り離し、最後の攻撃だけを侵害として防衛を主張できるかが問題です。

  • 先行暴行に触発された直後・近接場所の攻撃
  • 相手の攻撃が先行暴行を大きく超えないこと

何が問題になったか

一連の経過を切り離し、最後の攻撃だけを侵害として防衛を主張できるかが問題です。

裁判所の判断と理由

先行する暴行に触発された一連一体の攻撃で、その程度も先行暴行を大きく超えないなどの事情の下では、被告人の反撃は正当化される状況になかったとされました。

相手から攻撃を受けたという一点だけでなく、その状況を自らどのように作ったかを見ます。先行行為、場所と時間、相手の反撃の程度を結び付けて評価します。

判決本文・裁判要旨で確かめる

裁判例詳細の事件番号・裁判年月日と本文PDFを照合できます。公表要旨は裁判所による要約です。本文では多数意見の理由と、補足意見・反対意見がある場合の記載を区別して読みます。

この判例が当てはまる範囲

先に一度でも不正な行為をした人は、後のどんな侵害にも防衛できないという判決ではありません。時間的断絶や予想を大きく超える攻撃があれば別に検討します。

事実を変えて考える

以下は理解を確かめるための設例です。実際の事件の事実ではありません。

いったん争いが終わった後、相手が別の場所で著しく強い攻撃を始めた場合も同じですか。

一連一体性や相手の攻撃の程度が異なります。本判例の限定された事情をそのまま当てはめず、新たな侵害としての評価を検討します。

答案・学習での使い方

検討の出発点は「先行暴行に触発された直後・近接場所の攻撃」です。次に「相手の攻撃が先行暴行を大きく超えないこと」を、判断の要件や理由と結び付けます。事件名や結論を挙げるだけで終えず、設例のどの事実が同じで、どこが異なるかを説明しましょう。

根拠条文・参考資料

資料の確認日:2026年10月28日

3問で理解を確かめる

本文を見ずに答えてみましょう。記述問題は模範解答と確認項目を読んで、自分で振り返ります。採点結果は学習成績には自動反映されません。解説を確認した問題は、ログイン後に復習ノートや確認カードへ保存できます。

問1・選択問題

自招侵害の判例について、判断の説明として適切なものを選んでください。

問2・記述問題(自己確認)

自招侵害の判例で重要な二つの事情を挙げ、判断との関係を説明してください。

問3・記述問題(自己確認)

事実を変えて考える:いったん争いが終わった後、相手が別の場所で著しく強い攻撃を始めた場合も同じですか。

次に学ぶこと