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Case Brief

コインハイブ事件|反意図性と不正性を分ける

コインハイブ事件について、事案・争点・判断・射程を整理します。判決の結論を丸暗記せず、どの事実が判断を分けるかを具体例と確認問題から学べます。

更新日: 2026年10月24日

裁判所

最高裁判所第一小法廷

判決日

2022-01-20

引用

刑集 第76巻1号1頁(令和2(あ)457)

判旨・学習上の位置づけ

事案:ウェブサイトの閲覧者の端末で暗号資産の採掘を行うプログラムを、明示的な同意を得ずに設置・保管した行為について、不正指令電磁的記録に関する罪の成立が争われました。 争点:利用者が認識していない動作をすることと、社会的に許容できない不正なプログラムであることが同じなのかが争点です。本件の保管罪を定める刑法168条の3が参照する、168条の2第1項の記録該当性について、反意図性と不正性を区別して検討します。 判断:最高裁は、反意図性について、一般の利用者が認識すべき動作と実際の動作が異なるかを、機能、説明、通常想定される利用方法等から判断するとしました。他方、不正性は機能、利用者への影響、利用方法等を考慮して社会的に許容し得ないかを検討します。本件では反意図性は認めた一方、端末への負荷や機能、広告との比較等の具体的事情を踏まえ、不正性を認めず無罪としました。同意を得なかったという一事だけで全てのプログラムを犯罪とする考え方は採っていません。

射程

どのような採掘プログラムでも合法という意味ではありません。負荷、秘匿方法、利益と不利益の程度、継続時間等が異なれば別の評価があり得ます。利用規約や個人情報保護等の問題も、この罪の成立と別に確認します。 確認問題:意図しない動作が認められれば不正性も自動的に認められるか。解答:両要件を分け、社会的許容性の判断に使う具体的事情を挙げる必要があります。

根拠条文・参考資料

資料の確認日:2026年10月24日