何が起きたか
午後11時過ぎに任意同行し、翌日午後9時25分頃まで続いた取調べの適法性が争われました。参考人からの事情聴取として始まり、その後自白がされていました。
- 深夜から翌夜に及んだ長時間
- 積極的承諾や重大事件に関する特殊事情
何が問題になったか
参考人からの事情聴取として始まり、その後自白がされていました。
裁判所の判断と理由
特段の事情がなければ容易に是認できないとしつつ、積極的承諾、重大事件の供述を確認する必要、帰宅・休息の申出がない等の特殊事情から、違法とまではされませんでした。
時間の長さは重要ですが、それだけで判断したものではありません。開始時の立場、承諾の態様、供述後も続けた必要、休息等の状況を総合します。反対意見もある決定です。
判決本文・裁判要旨で確かめる
裁判例詳細の事件番号・裁判年月日と本文PDFを照合できます。公表要旨は裁判所による要約です。本文では多数意見の理由と、補足意見・反対意見がある場合の記載を区別して読みます。
この判例が当てはまる範囲
22時間程度なら常に適法という時間上限を示した判例ではありません。申出がなかったことを、いつでも自由な承諾と同じ意味に扱うことも避けます。
事実を変えて考える
以下は理解を確かめるための設例です。実際の事件の事実ではありません。
本人が休息を繰り返し求めているのに取り調べ続けた場合、本決定をそのまま根拠にできますか。
できません。特殊事情として挙げられた申出の不存在と異なるため、任意性、負担、必要性を再検討します。
答案・学習での使い方
検討の出発点は「深夜から翌夜に及んだ長時間」です。次に「積極的承諾や重大事件に関する特殊事情」を、判断の要件や理由と結び付けます。事件名や結論を挙げるだけで終えず、設例のどの事実が同じで、どこが異なるかを説明しましょう。