何が起きたか
青色申告の所得を更正した通知に、売買差益率を検討した結果、記帳額が低いため所得を修正する旨などが記載されましたが、具体的な根拠が明示されていませんでした。
- 青色申告に対する更正
- 差益率の修正に関する抽象的な記載
何が問題になったか
青色申告の所得を更正した通知に、売買差益率を検討した結果、記帳額が低いため所得を修正する旨などが記載されましたが、具体的な根拠が明示されていませんでした。
裁判所の判断と理由
抽象的な計算修正の説明にとどまり、更正を相当とする具体的な根拠が分からない通知は、法定の理由附記として不備とされました。
理由を書く制度は、計算方法らしい言葉を並べれば満たされるものではありません。申告者がどの記帳内容をなぜ否認されたか理解し、争点を把握できる説明になっているかが重要です。
判決本文・裁判要旨で確かめる
裁判例詳細の事件番号・裁判年月日と本文PDFを照合できます。公表要旨は裁判所による要約です。本文では多数意見の理由と、補足意見・反対意見がある場合の記載を区別して読みます。
この判例が当てはまる範囲
青色申告の更正という根拠法と手続に関する判決です。他の処分へ引用するときも、その法が理由提示を求める趣旨と、記載の程度を確認します。
事実を変えて考える
以下は理解を確かめるための設例です。実際の事件の事実ではありません。
更正の通知から、対象となる記帳、否認の根拠、修正額の算定が具体的に分かる場合も違法ですか。
本件と同じ不備があるとは限りません。通知の記載から更正の具体的根拠を理解できるかを判断します。
答案・学習での使い方
検討の出発点は「青色申告に対する更正」です。次に「差益率の修正に関する抽象的な記載」を、判断の要件や理由と結び付けます。事件名や結論を挙げるだけで終えず、設例のどの事実が同じで、どこが異なるかを説明しましょう。