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予備試験 刑法の勉強法|構成要件・違法性・責任・共犯を答案化する

予備試験刑法の勉強法を、構成要件・違法性・責任・共犯・財産犯に分けて解説。短答と論文で点を取るための実践的な学習法です。

公開日: 2026年5月7日更新日: 2026年5月7日
予備試験 刑法の勉強法|構成要件・違法性・責任・共犯を答案化する

予備試験 刑法の勉強法|構成要件・違法性・責任・共犯を答案化する

予備試験の刑法は、覚える量だけを見ると民法より少なく感じるかもしれません。
しかし、答案で点を取るには、事実を犯罪成立要件に正確に対応させる力が必要です。

刑法で大事なのは、次の順序を崩さないことです。

誰の
どの行為について
どの犯罪が
構成要件・違法性・責任を満たすか

この記事では、予備試験刑法の勉強法を、短答・論文の両方に対応できる形で解説します。


刑法で伸び悩む人の特徴

失敗パターン

問題点

論点名だけ覚える

事実との対応ができない

構成要件を飛ばす

犯罪成立の順序が崩れる

結果無価値・行為無価値など理論に偏る

答案が抽象論になる

共犯を雰囲気で処理する

誰の行為か不明確になる

判例の結論だけ覚える

似た事案で使い分けられない

刑法では、「論点を知っている」だけでは点に直結しません。
問題文の事実を、構成要件・違法性・責任・共犯関係に正確に配置する必要があります。


刑法の全体像

刑法は、大きく総論と各論に分かれます。

分野

内容

勉強の軸

総論

構成要件、違法性、責任、未遂、共犯、罪数

犯罪成立の共通ルール

各論

窃盗、詐欺、強盗、殺人、傷害、放火、文書偽造など

個別犯罪の要件

罪数

併合罪、観念的競合、牽連犯など

最終処理

初学者は各論の犯罪名を暗記しがちですが、論文で重要なのは「総論の型」です。
総論の型がないと、各論の犯罪を答案で処理できません。


刑法の基本フレーム

刑法答案は、原則として次の順番で考えます。

1. 行為者を特定する
2. 行為を特定する
3. 成立し得る犯罪を挙げる
4. 構成要件該当性を検討する
5. 違法性を検討する
6. 責任を検討する
7. 未遂・共犯・罪数を処理する

特に重要なのは、行為の特定です。
刑法では、同じ人物が複数の行為をしていることがあります。行為ごとに犯罪の成否を検討しないと、答案が混乱します。


刑法の勉強順序

おすすめの順序は次のとおりです。

犯罪成立要件
↓
故意・過失
↓
因果関係
↓
違法性阻却事由
↓
責任
↓
未遂
↓
共犯
↓
罪数
↓
財産犯
↓
生命・身体・自由に対する罪
↓
文書偽造・放火・その他

特に、因果関係・故意・共犯・財産犯は、短答でも論文でも重要です。
各論を進めるときも、総論の論点に戻って整理します。


刑法短答の勉強法

刑法短答では、判例知識と要件の正確性が問われます。
短答演習では、次の観点でミスを分類します。

ミス分類

構成要件ミス

窃盗と占有離脱物横領の区別が曖昧

主観面ミス

故意・錯誤の処理を誤る

判例ミス

因果関係・共犯の判例を誤解

罪数ミス

牽連犯・観念的競合の処理を誤る

各論比較ミス

詐欺・恐喝・強盗の区別が不十分

刑法短答は、正誤だけで終わらせず、「どの要件が足りないのか」を言語化します。


刑法論文の勉強法

刑法論文では、事実を丁寧に評価することが重要です。
論証を長く書くより、問題文の事実を構成要件に対応させる方が点につながります。

論文答案構成の手順

1. 登場人物を整理する
2. 行為を時系列で分ける
3. 各行為に成立し得る犯罪を挙げる
4. 争点がある要件を中心に検討する
5. 共犯関係を整理する
6. 罪数を処理する

時系列表の例

時点

行為

可能性のある犯罪

検討論点

1

AがBに暴行

傷害罪

因果関係

2

Cが凶器を渡す

共犯

幇助・共同正犯

3

Bが死亡

殺人・傷害致死

故意・因果関係

刑法は、時系列で整理すると論点が見えやすくなります。


構成要件を答案化する

刑法の答案では、構成要件ごとに事実を対応させます。

例:窃盗罪を検討する場合

客体:他人の財物
行為:窃取
主観:不法領得の意思
結論:窃盗罪の成否

ここで、単に「窃盗罪が成立する」と書くのではなく、問題文の事実を使います。

本件物はB所有の時計であり、Aにとって他人の財物である。
AはBに無断で時計を持ち去っているため、占有者の意思に反して占有を移転したといえる。

このように、要件と事実を対応させる練習が重要です。


共犯の勉強法

刑法で苦手になりやすいのが共犯です。
共犯は、次の順番で整理します。

1. 実行行為者は誰か
2. 共犯者は何をしたか
3. 共同実行の意思があるか
4. 正犯性を基礎づける事情があるか
5. 幇助にとどまるか

共犯でよくある失敗は、全員をまとめて処理することです。
答案では、A、B、Cそれぞれについて、どの犯罪が成立するかを検討します。

共犯答案のチェックリスト

  • 誰の罪責を検討しているか明示したか

  • 実行行為者を特定したか

  • 共謀の事実を拾ったか

  • 役割分担を評価したか

  • 主観面を検討したか


財産犯の勉強法

財産犯は、予備試験刑法で特に重要です。
窃盗・詐欺・恐喝・強盗・横領・背任は、比較で覚えます。

犯罪

中心要件

区別ポイント

窃盗

占有移転

相手の意思に反する取得

詐欺

欺罔・錯誤・処分行為

被害者の処分行為

恐喝

畏怖による処分

暴行脅迫の程度

強盗

反抗抑圧程度の暴行脅迫

反抗抑圧性

横領

委託信任関係

占有者が取得する

背任

任務違背

財産上の損害

財産犯は、横に並べて比較しないと混乱します。
短答でも論文でも、似た犯罪の違いを説明できる状態にしましょう。


8週間の刑法学習プラン

内容

ゴール

1週目

犯罪成立要件

構成要件・違法性・責任の流れ

2週目

故意・錯誤・因果関係

主観面と客観面の整理

3週目

違法性・責任

正当防衛・緊急避難・責任能力

4週目

未遂・共犯

共同正犯・幇助の区別

5週目

財産犯

窃盗・詐欺・強盗・横領・背任

6週目

生命身体・自由・放火等

各論の要件整理

7週目

短答過去問

判例・要件ミス分類

8週目

論文過去問

時系列答案構成


刑法ミスログ例

ミス

原因

対策

行為をまとめて処理した

時系列整理不足

行為ごとに表を作る

共犯で全員を一括処理した

個別検討不足

人物ごとの罪責欄を作る

財産犯を混同した

要件比較不足

比較表を作る

あてはめが薄い

事実評価不足

事実に「なぜ重要か」を書く


FAQ

Q. 刑法は論証暗記で点が取れますか?

論証だけでは不十分です。
刑法では、問題文の事実を構成要件に対応させる力が必要です。論証は短く、あてはめを厚くする意識が重要です。

Q. 刑法総論と各論はどちらを優先すべきですか?

総論の型を先に押さえたうえで、各論に進むのがおすすめです。
ただし、各論をやることで総論の理解が深まるため、完全に分けずに往復します。

Q. 共犯が苦手です。何から直すべきですか?

まず、誰の罪責を検討しているのかを明示する習慣をつけてください。
そのうえで、実行行為者、共謀、役割分担、主観面を順番に見ると整理しやすくなります。


まとめ

刑法の勉強法の核心は、次の順番を守ることです。

人物を分ける
↓
行為を分ける
↓
犯罪を選ぶ
↓
構成要件・違法性・責任を検討する
↓
共犯・罪数を処理する

刑法は、論点名を覚えるだけでは答案になりません。
問題文の事実を、犯罪成立要件に正確に配置する訓練を重ねましょう。


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Medulavaでできること

Medulavaでは、予備試験の学習を「読んだ量」ではなく、理解した論点・整理した知識・選定できる問題パターン・再現できる答案で管理できます。
この記事で決めた勉強法を、日々の復習・ミスログ・論点管理に落とし込む場合は、次の導線から始めてください。

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参考情報・出典